研究課題/領域番号 |
19K08235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
藤原 俊朗 岩手医科大学, 薬学部, 講師 (60405842)
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研究分担者 |
吉岡 芳親 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 特任教授(常勤) (00174897)
和田 司 岩手医科大学, 医学部, 特任准教授 (00275570)
別府 高明 岩手医科大学, 医学部, 教授 (70275543)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | MRI / DWI / cerebrospinal fluid / brain / cerebral ischemia / glymphatic system / glymphatic pathway |
研究開始時の研究の概要 |
近年、脳脊髄液(CSF)の排出・伝播・吸収に関する新たな概念としてglymphatic systemが提案されているが、詳細はいまだ不明であり、これまで画像診断へは応用されていない。拡散強調像(DWI)は、intravoxel incoherent motion (IVIM)の概念によって、拡散・灌流を同時計測可能であることが知られている。現在、超高磁場ヒト用7TMRIの登場によって、主として拡散・灌流計測に用いられてきたIVIM-DWIによってCSFの流れを明らかにできる可能性がある。本研究では、超高磁場必要7TMRIを用いて、CSFを用いた新たな画像診断法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、超高磁場MRIを用いた脳脊髄液(CSF)動態計測を基軸として、glymphatic systemを構成する排出・伝播・吸収の経路と病態との関わりを明らかにするための新たな完全無侵襲病態診断法の開発を目指していた。最終的に、ヒト用超高磁場7テスラMRIを用いて、健常者および慢性脳虚血症例のCSF動態を3次元的に可視化することに成功した。また、くも膜下腔・脳室・脳槽にて計測した信号値からCSF動態を定量化するために、複数の信号変化関数にてCSF動態を示す係数を推定し、従来使用されていた関数よりも、数理的に高次な関数を用いた方が激しいCSF動態を表現できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳内における新たな脳脊髄液経路の存在が提唱されたことより、これまで詳細が不明であった病態との関連を明らかにするための研究が多く開始された。その一方で、理論的背景を無視した計測手法が氾濫し始めた。本研究で開発された手法は、1)計測された信号の理論的背景に基づく可視化、2)定量値推定関数の検証の2点から精度保証されているため、今後、同様の手法を用いた病態解析における基準となることが期待される。
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