研究課題/領域番号 |
19K08238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
児玉 大志 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (20422834)
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研究分担者 |
平田 豊 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10441247)
山門 亨一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20263022)
高木 治行 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30378377)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 肺 / ラジオ波凝固療法 / 間質性肺炎 / 急性増悪 / RFA / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
肺ラジオ波凝固療法(Radiofrequency Ablation: RFA)は、腫瘍に電極針を直接刺入して癌を熱凝固死させる治療法である。種々の併存疾患のために手術困難な患者に対しても、安全に施行可能である。手術リスクが高く、高率に肺癌を発症する特発性間質性肺炎患者に対しても、有効な肺癌の治療法として期待された。しかしながら、RFA後に致死的な間質性肺炎急性増悪を発症する症例が報告され、安全な治療法の確立が喫緊の課題である。この急性増悪の原因はほとんど解っていないため、本研究は、肺RFA後の間質性肺炎急性増悪のメカニズムを解明し、安全に治療を行うための新しい治療戦略開発を目指す。
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研究成果の概要 |
健常ラット及びブレオマイシン(BLM)間質性肺炎モデルラットに対して、RFAを施行すると、1日後では差はなかったが、7日後でIL-1α、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-10、IL-17、IFN-γ、M-CSF、MIP-3α、RANTESといったサイトカインがRFA後群で上昇していた。これらのサイトカインが肺RFA後の炎症を担っていると考えられた。しかし、健常ラットRFA群と、BLM間質性肺炎ラットRFA群間では差はなかった。組織学的には凝固壊死領域の拡大以外、差異はなく、間質性肺炎急性増悪の像もなかった。本研究ではRFA後間質性肺炎急性増悪のメカニズムを解明するには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、肺にラジオ波凝固療法を施行すると、どのような物質が血中で増加するのかが判明した。様々なサイトカインと呼ばれる物質の上昇が見られたが、これは治療1日後時点では目立たず、7日後時点で顕著になることが判明した。これらの物質が肺ラジオ波凝固療法後の炎症に関与している事が示唆されたが、主目的としていた間質性肺炎急性増悪を起こすには至らず、肺ラジオ波凝固療法後の間質性肺炎急性増悪のメカニズムを解明するには至らなかった。
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