研究課題/領域番号 |
19K08243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
粕谷 吾朗 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 重粒子線治療研究部, 医長 (00639932)
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研究分担者 |
松藤 成弘 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医学・医療部門 研究企画部, グループリーダー(定常) (00280743)
牧島 弘和 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 重粒子線治療研究部, 医師(定常) (50817278)
石川 仁 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, QST病院, 副病院長 (70344918)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 放射線治療 / 前立腺癌 / 重粒子線治療 / 粒子線治療 / 超寡分割照射 / 短期照射 / 4回照射 / 炭素イオン線 / 重粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
X線よりも優れた物理学性質と生物学的性質を有する炭素イオン線を用いて、有害事象の発症を抑えながら超短期に前立腺癌を治療することを目的とする。具体的には、炭素イオン線4回照射法による線量増加第I/II相試験を実施し、その安全性、Quality of life (QOL)の経時的変化、有効性、推奨線量、ならびに治療スケジュール(4日連続の「1週間法」もしくは日にちが連続しない週2回の照射を2週間かけて行う「2週間法」)を明らかにする。
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研究実績の概要 |
放射線治療は通常X線による治療を指すが、1日で治療が終了する手術と比べ、X線治療期間は一般に2ヶ月程度と長い。このため治療の短期化が望まれるが、限局性前立腺癌に対して1~2週間(4-5回)で治療が完了するX線による超短期治療は、通常の約2ヶ月(37回程度)の分割照射と比較して、特に有害事象が高率に発症することから、その是非については一定の見解が得られていない。本研究では、X線よりも優れた物理学的性質を有する放射線である炭素イオン線に、近年開発されたスキャニング法や回転ガントリーなどの新規治療技術を用いて、有害事象の発症を抑えながら前立腺癌を治療することを目的とする。具体的には炭素イオン線4回照射法による線量増加第I/II相試験を実施し、その安全性、Quality of life (QOL)の経時的変化、有効性、推奨線量、ならびに至適治療スケジュールを明らかにする。また、前立腺は周囲に直腸と膀胱が近接し、内部には尿道が貫くため、前立腺癌に対する照射回数の低減、すなわち治療効果を維持するため1回線量を上昇させた照射においては、有害事象が増加しやすい。1回6-7Gy以上で5回程度のX線による超短期照射の報告では、33ヶ月間と短い観察期間中央値にもかかわらずGrade 2以上の有害事象発症率は尿路系で29%、直腸は15%と高率であった。長期経過観察後の報告は未だ不十分で、X線の超短期照射に対する国際的な評価は、現在のところ定まっていない。
2021年7月末日現在において、予定の60例について治療が終了し、現在全例で経過観察中であるプライマリーエンドポイントである合併症について、重度なものは認められていない。また、1週間法と2週間法のスケジュールの比較においても明らかな差は認められない。
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