研究課題/領域番号 |
19K08246
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北中 幸子 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医(出向) (30431638)
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研究分担者 |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Kenny-Caffey症候群 / Osteocraniostenosis / 軟骨内骨化 / 遺伝子改変マウス / FAM111A / Kenny-Caffey 症候群2型 / osteocraniostenosis / Kenny-Caffey 症候群 / 骨伸長 / 軟骨分化 / 骨分化 / 低身長 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、著明な低身長、副甲状腺機能低下症、長管骨の骨膜肥厚を特徴とするKenny-Caffey症候群2型(KCS2)の研究を行い、原因遺伝子FAM111Aを同定した。しかし、FAM111Aの生体内における機能はほとんどわかっておらず、変異によってなぜ骨伸長の異常などの多彩な表現型をきたすのか、メカニズムは不明である。本研究では、FAM111Aの生体内の作用、特に顕著は症状である低身長をきたす機序を解明することを目的とする。方法は、FAM111A変異体遺伝子導入マウスを作り、その表現型、骨軟骨組織の解析、遺伝子発現の解析を行う。さらに骨軟骨における、FAM111Aと関連する因子を探索する。
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研究成果の概要 |
Kenny-Caffey症候群2型(KCS2)は著明な低身長を特徴とし、我々はその原因遺伝子を同定したが、FAM111Aの骨軟骨への作用は不明である。この研究ではFAM111A遺伝子改変マウスを作出した。KCS2変異を強制発現させると、ヒト同様に四肢長管骨の短縮・大泉門閉鎖遅延を呈した。重症型の変異を強制発現させると、より重度の表現型が見られた。さらに、本蛋白が切断されること、切断の程度と重症度との相関を見出した。細胞アッセイの結果も含め、FAM111Aは軟骨内骨化および膜性骨化を抑制する作用をもち、変異により増加する断片の機能亢進作用により低身長・大泉門閉鎖遅延を来すと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能不明の原因遺伝子FAM111Aが、実際にKCS2の発症にかかわることを立証した。さらにFAM111Aが、骨軟骨の抑制に直接かかわることを初めて示した。低身長にかかわる新たな因子の機序解明、骨成長におけるネットワーク機構の解明につながる、重要な研究成果と考える。
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