研究課題/領域番号 |
19K08270
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
植松 貢 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (90400316)
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研究分担者 |
植松 有里佳 (沼田有里佳 / 沼田) 東北大学, 大学病院, 助教 (70735779)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 先天性大脳白質形成不全症 / ミトコンドリア / 低分子RNA / Direct reprogramming / Direct reprogramiming |
研究開始時の研究の概要 |
PNPT1変異を有する症例の線維芽細胞を用いた機能解析と、マウスやラットの末梢神経の培養系でPNPT1などを遺伝子操作した解析、さらにそれらの神経培養細胞を用いて治療薬のスクリーニングを行う系を確立するための研究を行う。低分子RNAのミトコンドリア内への輸送減少が先天性大脳白質形成不全症の発症の主な機序の一つであることを証明することができ、さらに治療薬剤スクリーニングを行う系としても応用できる大変重要な研究であると考えている。
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研究成果の概要 |
先天性大脳白質形成不全症の原因として低分子RNAの異常が報告されているが病態は不明である。本研究では2つの方法を用いてその解析を行った。まず線維芽細胞から神経細胞への分化を簡便に誘導するDirect reprogramming法を用いた解析を行い、症例の神経細胞ではコントロールと比して分化しづらく早期にアポトーシスを起こすことを明らかにした。さらに、ラット脊髄後根神経節細胞の初期培養法を用いてPNPT1、POLR3A等の低分子RNA関連遺伝子のノックダウン解析を行い、髄鞘化障害や軸索成長障害が起こることを確認した。今後これらの実験解析法を用いて治療法の検索などに応用していく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的独自性について、まず低分子RNA の異常が大脳白質形成不全症に関連す ることをPNPT1遺伝子変異症例の線維芽細胞を用いた解析によって明らかにしたことである。さらに、iPS細胞などと比較して簡便なDirect reprogramming法を用いて解析する系を確立できたことが、今後の大脳白質形成不全症の機能解析や、治療法の探索にも役立つ。 低分子RNAの異常に関与するPOLR3A,POLR3B遺伝子異常は症例数も多いため、本研究により神経細胞の異常が起こること確認できたことは、臨床へのインパクトも大きい。
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