研究課題/領域番号 |
19K08271
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
守田 雅志 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 准教授 (20191033)
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研究分担者 |
宗 孝紀 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (60294964)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 副腎白質ジストロフィー / ABCタンパク質 / ペルオキシソーム / コレステロール代謝 / Adrenoleukodystrophy / Cholesterol / peroxisome / ABCD1 / ミクログリア / 神経変性疾患 / 骨髄移植 / インフラマソーム |
研究開始時の研究の概要 |
副腎白質ジストロフィーは、ペルオキシソーム膜タンパク質ABCD1の機能欠損が原因で炎症性脱髄を起こす難治性の神経変性疾患である。本疾患では早期の骨髄移植が神経変性に対して抑制効果があることが臨床で明らかになっている。骨髄移植モデルマウスを用いたこれまでの実験結果から脳グリア細胞のコレステロール代謝異常が本疾患の発病と関連していると推察された。本研究計画では、ミクログリアのコレステロール代謝に着目し、ABCD1機能欠損によるコレステロール代謝の異常が自然免疫応答を活性化し、炎症性脱髄の原因となっていることを明らかにする。これにより発症機構に基づいた発症抑制薬の開発に繋げることが可能となる。
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研究成果の概要 |
副腎白質ジストロフィーはペルオキシソーム膜ABCD1の機能欠損を原因とする炎症性の脱髄疾患である。骨髄移植キメラマウスの実験から、本疾患の脳での炎症反応はコレステロール代謝異常が関与している可能性が推測された。本研究では、ABCD1欠損HeLa細胞、Abcd1欠損マウス由来ミクログリア、アストロサイト及びCD4陽性T細胞を用いた解析から、ABCD1欠損による細胞内コレステロール代謝障害が免疫応答の異常にも関与している可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本疾患は男児2万人に一人の割合で起こるX連鎖劣性遺伝子疾患で、ABCD1遺伝子の変異により起こる難治性の炎症性脱髄疾患である。本疾患では発症機序が未解明のため、治療薬の開発が進んでいないのが現状である。本研究では、ABCD1タンパク質の機能を解析し、コレステロール代謝障害という新たな視点から発症機序の解明を行なった。この結果は、コレステロール代謝を標的とした本疾患の発症抑制薬開発に貢献できる。
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