研究課題/領域番号 |
19K08274
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
内村 康寛 滋賀医科大学, 医学部, 特任准教授 (90803990)
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研究分担者 |
宇田川 潤 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10284027)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | DOHaD / サルコペニア / 生活習慣病 / 成人病胎児起源説 / 脂肪蓄積 / 胎児期低栄養 / 陰イオン輸送体 / 輸送体 / 脂肪酸 / 低栄養 / 行動異常 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、母体の低栄養によって胎児の前脳で発現量が増加する遺伝子としてSLC22a23遺伝子を見出してきた。そして、母体の低栄養による子宮内飢餓を経験したラット胎児は、成獣になった時点で、多動などの行動異常を示す。SLC22a23遺伝子は陰イオン輸送体に分類される。SLC22a23遺伝子の高発現により、細胞膜からの特定の陰イオンの過剰な取り込みが起き、成獣ラットの行動異常が引き起こされていると考えた。しかしながら、SLC22a23輸送体の生体内での発現部位や輸送される物質は不明である。このため、SLC22a23輸送体の機能の詳細を明らかにし、DOHaDの分子メカニズムを明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
ラットの胎児期低栄養発育で高発現する遺伝子であるSLC22a23遺伝子のノックアウトラットを作製した。SLC22a23遺伝子のノックアウトラットは、体重増加量の低下を示した。オープンフィールド解析で、有意に総移動距離が増加しており、多動の表現型を示した。一方、前肢の牽引力が有意に低下していた。臓器を単離したところ、脳全体と、下肢の筋の重量が有意に低下していた。これらの結果は、SLC22a23遺伝子のノックアウトにより、サルコペニア様の表現型が引き起こされることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SLC22a23ノックアウトラットは未だ報告されておらず、本研究での解析が新規であることから、学術的意義がある。本研究でSLC22a23ノックアウトラットが、サルコペニア様の表現型を示すことから、SLC22a23輸送体の基質を同定することで、サルコペニアを防ぐための知見が得られる可能性があり、社会的意義がある。
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