研究課題/領域番号 |
19K08276
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小垣 滋豊 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (00311754)
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研究分担者 |
岡嶋 孝治 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (70280998)
石田 秀和 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50467552)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 肺動脈性肺高血圧症 / 肺動脈平滑筋細胞 / 原子間力顕微鏡 / 肺血管拡張薬 / 肺高血圧症 / 粘弾性 |
研究開始時の研究の概要 |
肺動脈性肺高血圧症は、近年様々な治療薬の開発により予後は改善しているものの、依然5年生存率70%の難治性疾患である。新規薬剤開発のために、実際の薬効を確認するためのin vitroでのスクリーニングが必要となる。我々は近年、原子間力顕微鏡と細胞アレイ基盤の融合により、肺動脈平滑筋細胞の粘弾性を解析するシステムを開発している。本研究では、このシステムが肺血管拡張薬のin vitroでの有効性評価システムとして利用可能であるか、また臨床では広く行われているcombination therapyにおいて、薬剤組み合わせの違いによる有効性確認に有用であるかを検証する。
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研究成果の概要 |
特発性肺動脈性肺高血圧症患者の肺移植時に採取した肺動脈平滑筋細胞とドナー肺のトリミングで出た余剰組織から樹立した肺動脈平滑筋細胞とを用いて、原子間力顕微鏡により、細胞の機械的特性について検討した。これまで臨床応用されている薬物を用いて、薬剤を平滑筋細胞に添加した場合に、細胞のレオロジーがどのように変化するか検討した。代表的なPDE5阻害薬であるシルデナフィルでは、肺高血圧症患者の肺動脈平滑筋細胞のみ細胞弾性率が低下した。マシテンタンおよびリオシグアトを添加すると、用量依存的に細胞弾性率の低下と細胞流動性の上昇がみられた。両者を同時に添加すると、より低い薬物濃度で弾性率の低下が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特発性肺動脈性肺高血圧症患者から採取した肺動脈平滑筋細胞に対して、原子間力顕微鏡を用いたて、細胞の硬さや流動性を評価することにより、肺血管拡張薬の効果を評価することが可能であった。健常の人から採取した肺動脈平滑筋細胞では、薬物投与により肺動脈平滑筋細胞の硬さが変化することはなかったが、患者由来の肺動脈平滑筋細胞では、薬剤の投与により、細胞の硬さや流動性が変化した。複数の薬剤を同時に加えると、薬剤の相加効果が確認された。これは臨床現場で行われるコンビネーション治療の有用性を示唆するものである。
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