研究課題/領域番号 |
19K08289
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
松本 浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 小児科学, 講師 (00536229)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | iPS細胞 / DNM1L / ミトコンドリア / Leigh症候群 / DNM1L変異 / 神経細胞 / ミトコンドリア膜電位 / ミトファジー / mitophagy |
研究開始時の研究の概要 |
ミトコンドリアは細胞のエネルギー産生を担う小器官であるが、細胞内では常に融合・分裂を繰り返しており、細胞分裂や酸化ストレスに対応している。ミトコンドリアの分裂機能を担うDNM1L蛋白に異常が生じると、乳幼児期に小頭症、筋緊張低下、てんかんなどの症状を呈することが最近知られるようになった。我々はDNM1L異常の患者において、重いてんかん性脳症(難治性てんかんおよび発達遅滞)およびLeigh脳症(乳酸アシドーシスおよび大脳基底核の障害)を経験した。患者由来の細胞からiPS細胞を樹立し、神経細胞、筋細胞などに分化させた上で、DNM1L異常による各細胞の形態や代謝への影響などについて検討を行う。
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研究成果の概要 |
DNM1Lはミトコンドリア分裂を制御するDRP1をコードする核遺伝子である。DNM1Lに変異を有する線維芽細胞では、ミトコンドリアおよびペルオキシソームの形態異常を呈することが知られているが、神経細胞における形態や機能については分かっていない。私達はDNM1Lに遺伝子変異をもつLeigh症候群の患者の皮膚線維芽細胞からiPS細胞を樹立し、神経細胞に分化誘導し、神経細胞におけるミトコンドリアの形態および機能を電子顕微鏡およ酸素消費速度の測定により評価した。結果として、DNM1Lに変異を持つ神経細胞では、ミトコンドリアの異常な伸長および酸素消費速度の低下を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNM1Lはミトコンドリア分裂を制御する核遺伝子であり、その片アレル変異により種々の中枢神経障害が生じる事が報告されています。DNM1Lに変異を有する線維芽細胞では、ミトコンドリアの形態異常を呈することが知られていますが、神経細胞においてどうなるかは分かっていませんでした。私達はiPS細胞を神経細胞に分化誘導し、ミトコンドリアの形態および機能異常が神経細胞においても見られることを示しました。
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