研究課題/領域番号 |
19K08314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所) |
研究代表者 |
渋川 幸直 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), 分子遺伝病研究部門, 主任研究員 (90393264)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | CDC42 / CDC42異常症 / 武内・小崎症候群 / 巨大血小板性血小板減少症 / TKS / 血小板産生 / 希少疾患 / 難病 |
研究開始時の研究の概要 |
Takenouchi-Kosaki症候群は重度知的障害や巨大血小板性血小板減少症、リンパ浮腫をはじめ屈指症や小頭症、眼瞼下垂など多彩な症状を持つ希少疾患で日本では三例が報告されている。3名の患者は同じ部位に変異を持っておりエフェクターやレギュレーターとの結合領域であるスイッチドメインのチロシンがシステインに置換されている。この変異体が細胞内シグナルにどのような影響を及ぼし前述した主たる症状を発症するのかを巨核球や血小板分化モデルである細胞株や疾患特異的iPS細胞を用いた血小板分化過程でどのステップに障害が生じているのかを細胞レベルで特定し、将来的な治療法や症状の緩和法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
CDC42異常症の1つである武内・小崎症候群は多彩な症状をもつ希少疾患である。我々は病態発症の原因となるCDC42活性が異常となるメカニズムを明らかにし、さらには巨大血小板性血小板減少症に着目した解析ではモデル細胞を樹立し、低下した血小板産生レベルを健常レベルにまで回復させることに成功した。この研究で回復効果が認められた薬剤はCDC42阻害剤であるML141やR-ketrolacだけでなく、脂質修飾阻害剤であるGGTI293やスタチン、ビスフォスフォネート製剤など多数認められており将来的な臨床応用に貢献する研究であると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少疾患であるTKSの原因となるCDC42の異常な活性化メカニズムを明らかにしたことはCDC42の活性化を制御する研究において学術的意義が高いと考えられる。また巨大血小板性血小板減少症に着目した解析ではMEG01細胞を用いて臨床症状を細胞レベルで再現し薬剤のスクリーニング系を確立したこと、さらに低下した血小板産生能を回復させる効果的な薬剤を複数提示したことは将来的な治療や症状の緩和法に繋がると考えられ社会的意義は非常に高いと考えられる。
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