研究課題/領域番号 |
19K08333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
保科 隆之 産業医科大学, 医学部, 准教授 (30398078)
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研究分担者 |
小川 将人 産業医科大学, 医学部, 助教 (80566414)
本村 良知 九州大学, 大学病院, 助教 (10737175)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 結合型肺炎球菌ワクチン / 造血細胞移植 / メモリーB細胞 / 小児科学 / 感染症学 / 免疫学 |
研究開始時の研究の概要 |
フローサイトメトリーを用いて、造血幹細胞移植後の児および早産児および健常乳児から採取した血液中のT細胞およびB細胞サブセットの詳細な解析を行い、結合型肺炎球菌ワクチン(PCV)接種後の免疫低応答例(肺炎球菌特異的IgG・IgM抗体価低値)で割合が低下しているT細胞およびB細胞サブセットを特定することで、宿主側の低応答の要因を探る。 また、免疫低応答の要因としての肺炎球菌の上気道での常在や気道細菌叢の変化などの細菌の関与を探るために、16S ribosomal RNA遺伝子を利用した上気道細菌叢の網羅的解析を行い、正常応答例と低応答例では異なる細菌叢パターンが得られるかを検討する。
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研究成果の概要 |
我々は、結合型肺炎球菌ワクチンに対する免疫応答が低下していることが予測される造血細胞移植後の児の移植後の肺炎球菌特異的抗体価およびリンパ球サブセットの解析を行い、それぞれを健常児と比較した。 肺炎球菌特異的IgGおよびIgM抗体価はいずれも造血細胞移植後の児の方が有意に低かった。リンパ球サブセットのうち、Class switch memory B細胞の割合は、造血幹細胞移植後の児では健常児よりも有意に低かった。造血細胞移植後の児にPCV13を再接種したところ、肺炎球菌特異的IgGおよびIgM抗体価が健常児と同等のレベルまで上昇した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果より、造血細胞移植後の児は、移植後に肺炎球菌に対する免疫応答が著しく低下しており、その要因として、メモリーB細胞が減少していることが挙げられた。このことは、肺炎球菌に対する免疫応答が低下している児の早期スクリーニングに役立つと考えられた。また、移植後の肺炎球菌ワクチンの再接種時の回数について、3回は必要であることも判明し、移植後のワクチン再接種の計画を策定する際に有用であるとも考えられた。
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