研究課題/領域番号 |
19K08344
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
粟屋 智就 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (20589593)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | iPS細胞 / ダウン症候群 / 中枢神経 / ミクログリア / アルツハイマー病 / 中枢神経細胞 / 21番染色体 / ダウン症 / 認知症 / 中枢神経病理 / オルガノイド培養 / 低分子化合物 / ヘルペスウィルス |
研究開始時の研究の概要 |
21番染色体の過剰により生じるダウン症 (DS) 者の中枢神経系では、早期からアルツハイマー病 (AD) 様の病態が進行していることが知られており、一部のDS者では20~30歳台以降で急激に認知症が進行する。DS者の健康寿命の改善にはこの中枢神経病態の抑制が必須であるが、その病態解明はほとんど進んでいない。本研究では21番染色体上に存在する2つの遺伝子 -APP遺伝子、およびDYRK1A遺伝子- に焦点を当ててDS者の急激退行症について解析し、DS者における進行性の認知機能障害の病態基盤についての理解を深め、治療開発の端緒となる知見を見出すことを目的とした。
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研究成果の概要 |
ダウン症者由来iPS細胞と自然修復株から、中枢神経細胞、大脳オルガノイド、ミクログリアを分化誘導し、APP遺伝子、DYRK1A遺伝子の発現変化について検討した。APP遺伝子、DYRK1A遺伝子をはじめとする21番染色体上の遺伝子は概ね1.5倍程度の遺伝子発現量を有していたが、β-アミロイドやタウタンパク質の有意な蓄積は大脳オルガノイドにおいても196日程度の培養期間では観察されなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究ではiPS細胞を使ってダウン症の中枢神経病態を再現し、アルツハイマー様の急激退行症の病態とその改善法を検討することを試みたものです。iPS細胞から大脳オルガノイドというヒトの脳に類似した組織を作り出すことが出来ましたが、7か月程度の培養ではアルツハイマー病に関連した明確な変化は得られませんでした。一方、アルツハイマー病に関連するAPP遺伝子、DYRK1A遺伝子等の遺伝子は予想通りダウン症由来の細胞で高発現しており、これらの細胞を用いてダウン症が有するアルツハイマー病のリスクと病態との関連について、今後検討していくことが出来ると考えられます。
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