研究課題/領域番号 |
19K08355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
平野 大志 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90424663)
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研究分担者 |
神崎 剛 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00816473)
湯坐 有希 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立小児総合医療センター(臨床研究部), その他, 部長 (30277090)
西崎 直人 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30561435)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ネフロン数 / 小児 / 慢性腎臓病 / 腎予備能 / stereology |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,小児の生体腎の総ネフロン数を推算し,ヒトの潜在的な腎予備能の差を明らかにすることによって将来の腎不全の進行や透析導入を遅らせることである.本研究によりネフロン数を決定する因子 (遺伝的要因,体格差,および低出生体重などの母体環境要因など) を明らかにすることできれば,腎障害の早期発見・治療介入が可能となり,ひいては将来の腎不全の進行や透析導入を遅らせることが可能となる.その結果,医療費の30分の1 (年間約1兆円) を占める透析医療費の一部を削減することが可能となる.
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研究実績の概要 |
正常出生体重児(片側腎腫瘍の患者)のネフロン推算を行った。合計21例の症例が本調査の対象基準を満たした。患者の手術時の年齢の中央値は2歳6か月(IQR, 1歳5か月-3歳9か月)、61.9%が男児であった。腫瘍の診断名はWilms腫瘍が85.7%と最多であった。蛋白尿をきたした症例は1例のみ、血尿をきたした症例も1例のみであった。血清クレアチニン値の中央値は0.28 mg/dL (IQR, 0.23-0.32), eGFRの中央値は109.2 ml/min/1.73m2 (IQR, 89.3-133.2) であった。また、1症例あたり計測した糸球体の数の中央値は64 個(IQR, 60-78)、腎臓あたりの総ネフロン数の推定値の中央値は950,846個(IQR, 868,760-1,049,293)と算出された。本研究では小児の生体腎のネフロン数の推定を世界に先駆けて行った。推定したネフロン数は既報の成人例と比較すると有意に多く、これはネフロン数の経年的な減少を考慮すると予測通りの結果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で検体の輸送、受け取りなどに時間がかかり、解析が遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
全ての検体のネフロン測定が終了したため、これらを元にネフロン数決定に寄与する因子を同定する。
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