研究課題/領域番号 |
19K08357
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
野島 清子 国立感染症研究所, 次世代生物学的製剤研究センター, 主任研究官 (60370970)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | HTLV-1 / 母子感染 / クローン解析 / 経胎盤感染 / ヒト化マウス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、妊娠初期の超免疫不全マウスにヒト末梢血を移植した妊娠ヒト化マウスに、HTLV-1ウイルス感染細胞を移植して仔マウスを産ませることにより、HTLV-1 の母子感染モデルを構築し、HTLV-1感染細胞が仔マウスの胎盤へ移行するか、さらに感染細胞が胎盤バリアを突破して胎仔側へ移動するのか、どこで感染が起こり,感染細胞が潜伏するのか等を長期モニタすることにより、母子→胎児間での血液細胞、感染細胞の移行の実態や母子感染のメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
HTLV-1の母子感染は完全人工栄養乳でも3-5%認められ、経胎盤・経産道感染の可能性が示唆され、感染機序の解明に資するモデル動物開発が望まれた。本研究でNOGマウスにヒト末梢血移植した妊娠ヒト化マウスにHTLV-1感染させ母子感染モデルを構築した。妊娠母マウス胎盤、胎仔肝臓由来ゲノムのクローン解析で全組織に共通クローンがわずかに存在していた。育児中の感染母マウスの血液、母乳、新生児マウス肝臓ゲノムでも共通クローンはわずかで、de novo感染の可能性が示唆された。本研究はHTLV-1母子感染を模し、治療薬開発に有用と示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトT細胞白血病ウイルス (HTLV-1) は完全人工栄養乳に切り替えても、3-5%程度の母子感染が認められることから,経胎盤感染あるいは経産道感染の可能性が示唆されてきたが,感染機序の解明にはHTLV-1キャリアの出産後の胎盤や臍帯などの調査だけでは難しく,母子感染動物モデルの開発が望まれていた。我々は、妊娠初期のNOGマウスにヒト末梢血を移植しヒト化することで妊娠ヒト化マウスを作成後,HTLV-1感染細胞を移植することにより、母子感染モデルを構築し実験に用いた。本感染モデルは、胎生期におけるHTLV-1感染細胞の動態および感染機構の解明や治療薬開発等に役立てられると考えられる。
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