研究課題/領域番号 |
19K08376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
鎌田 和浩 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (80616350)
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研究分担者 |
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00305575)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 過敏性腸症候群 / 腸内細菌叢 / 母子分離ストレス / コルチコトロピン放出ホルモン / 腸管蠕動運動 / 母子分離ストレスモデル / 脳腸相関 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ストレス誘因動物消化管運動機能障害モデルを使用し、IBSの病態における神経ペプチドやの生理活性物質の局所での発現や伝達経路の解明、また腸内細菌叢のストレスによる変化や探査脂肪酸などの代謝産物の変化、局所での腸管透過性の変化を解析し、それらに特定の生理活性物質、また腸管上皮のDNAマイクロアレイ解析と腸内細菌叢のメタゲノム解析を組み合わせたパスウェイ解析からその相関関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、機能性消化管疾患の代表である過敏性腸症候群における腸内細菌叢の変化と,過敏性腸症候群の動物モデルである母子分離ストレスモデル、および拘束トレスモデルのラットを使用し、その表現型と腸内細菌叢の関連について検討を行った。母子分離ストレスラットにおいて、ストレスにより腸管蠕動運動が通常ラットより過敏となること、母子分離ストレスラットと通常ラットでは腸内細菌叢が異なっていること、その腸内細菌の変化は生後8週ではすでに完成されていることを明らかにした。またCRF投与による擬似ストレスによって起こる腸管蠕動亢進が、腸内細菌叢や腸管内の代謝物の変化によって効果が発現されていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過敏性腸症候群は、現在のストレスの多様化とともに若年の生産年齢層を中心に発症頻度が高く、社会的問題となっている疾患群である。また、致命的な疾患ではないものの、罹患すると安静的な経過をたどり症状により社会生産性が低下することが問題となっている。本研究では過敏性腸症候群の動物モデルを使用し、ストレスによる消化管症状の発現が、腸内細菌叢の変化や腸内代謝産物の変化により引き起こされることを明らかにした。これにより、治療として腸内細菌叢をターゲットとしたプレバイオティクスやプロバイオティクスによる介入での症状改善の可能性が考慮される。
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