研究課題/領域番号 |
19K08393
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松原 淳一 京都大学, 医学研究科, 講師 (40782371)
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研究分担者 |
岩田 浩明 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (40613328)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 食道癌 / 大腸癌 / CDKN3 / 抗がん薬 / 抗癌剤 / 薬剤耐性 / 細胞周期 / 分子シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでに、癌幹細胞の抗癌剤治療抵抗性メカニズムにおいてはE2F4が重要な役割を果たしていることを見出した。なかでも癌細胞の細胞周期停止応答が一つの重要な因子であり、特にE2F4シグナルの下流にあるCDKN3が新規治療標的として有望であることが強く示唆された。本研究ではCDKN3に着目し、大腸癌細胞でCDKN3を阻害することによる抗癌剤治療抵抗性克服機序を解明する。また、これまでに報告の無いCDKN3阻害剤を、in silico解析に実績のある研究室との共同研究により、創薬シミュレーション技術を用いて新規抗癌剤として開発する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、殺細胞性抗癌剤治療の耐性メカニズムの一つとしてCDKN3に着目し、新規抗癌剤としてのCDKN3阻害剤を開発することである。大腸癌と同様に食道癌でもCDKN3の遺伝子増幅が見られるため、食道癌で実験を行った。その結果、CDKN3をノックダウンするとパクリタキセルによる抗腫瘍効果が有意に増強することが明らかになった(未発表データ)。CDKN3は細胞周期において重要な役割を果たす。CDKN3ノックダウン食道癌細胞株を抗癌剤パクリタキセルに暴露しその細胞分裂を観察したところ、分裂期における中心体に異常が生じ異常な細胞分裂が誘導され細胞死に至っていることを解明した(未発表データ)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CDKN3の生物学的意義については、大腸癌や食道癌に限らず多くの固形癌において共有されている可能性があり、CDKN3阻害により殺細胞性抗癌剤に対する治療抵抗性の克服が実現されれば、多くの癌患者の治療成績向上が達成される。
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