研究課題/領域番号 |
19K08397
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
高田 弘一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90398321)
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研究分担者 |
中村 元 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10792666)
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
宮西 浩嗣 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (60372819)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | STEAP1 / HCC / c-Myc / 肝細胞癌 / 活性酸素種 |
研究開始時の研究の概要 |
切除不能HCCに対して治癒を期待できる薬物療法は確立されておらず,その予後は極めて不良である.申請者は,鉄代謝関連分子であるSTEAP1がHCCで過剰発現しており,STEAP1過剰発現群が予後不良であることをin silico 解析で明らかにしている.また,STEAP1がレドックス制御分子であるNRF2活性に関与している可能性も見出している.しかしながら,STEAP1による酸化ストレス制御機構およびSTEAP1がHCCの病態形成に関与しているか否かは不明である.本研究目的は,HCCにおけるSTEAP1/NRF2経路による酸化ストレス制御機構を解析する.
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研究成果の概要 |
独立した複数のGEOデータセットの解析から,STEAP1の発現が正常肝組織と比較して肝細胞癌(HCC)で亢進していること,STEAP1の発現亢進が予後不良因子であることを明らかにsi た.さらに,STEAP1のknock-downによりHCC細胞株において細胞増殖の抑制とG1 arrestが惹起されることを見出した.これらの結果よりSTEAP1がHCCの病態生理に寄与している可能性が示された.c-Mycは細胞周期制御に重要な転写因子であり,HCCにおいて過剰発現が認められている.これらのことから,STEAP1-c-Myc経路はHCCの有望な新規治療ターゲットとなり得ると考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺癌で同定され,多くの癌細胞で過剰発現している細胞表面蛋白質であるSix-transmembrane epithelial antigen of prostate 1(STEAP1)は,肝細胞癌(HCC)の病態形成にどのように関与しているかは不明であり,先駆性や独創性があると考えられた. HCCの治療薬として様々な薬剤が臨床導入されているが,切除不能HCC患者の予後は不良である.より効果的なHCC治療薬を開発するために新規標的分子の探索が必要不可欠であり,社会的意義は高い.
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