研究課題/領域番号 |
19K08400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
黒田 英克 岩手医科大学, 医学部, 特任准教授 (70382596)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | NASH / NAFLD / 2D-SWE / UGAP / 非アルコール性脂肪肝炎 / 超音波エラストグラフィ / 超音波減衰量イメージング法 / Elastography |
研究開始時の研究の概要 |
膨大な患者数のNAFLDから、予後の悪い線維化進展例やNASHを効率よく囲い込み、診断することは重要な臨床的課題である。本研究の目的は、超音波技術を駆使した安価で高精度かつ繰り返し施行可能な非侵襲的診断法の確立である。本研究では、超音波エラストグラフィ (2D-Shear Wave Elastography: 2D-SWE)と、申請者とGEヘルスケア・ジャパン株式会社との共同研究開発した超音波減衰量イメージング法 (Ultrasound Guided Attenuation Parameter: UGAP)を用い、線維化進展例やNASHの囲い込み・診断が可能なモデル式の構築と検証を行う。
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研究成果の概要 |
我々は、2D-SWEとUGAPの両モダリティを複合評価して、progressive NASHの拾い上げに有用な非侵襲かつ定量的超音波診断手法の開発を試みた。得られたロジスティック回帰式は、予測値 P=1/(1+e-λ),λ=0.541×肝硬度 kPa)+ 7.79×減衰係数 dB/cm/MHz) - 8.40であり、同式のprogressive NASH診断に関するAUROCは0.832であった。2D-SWEとUGAPの複合評価により、低侵襲に肝線維化と脂肪化の同時推定が可能となり、高精度な診断予測モデルが構築された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NAFLD/NASHは世界中で患者数が急増し、そのエンドステージである肝硬変や肝細胞癌は今日臨床現場での大きな脅威となっている。膨大な患者数のNAFLDから、予後の悪い線維化進展例やNASHを効率よく囲い込むことは極めて重要な臨床的課題である。我々は、NAFLDの肝線維化診断における2D-SWEの有用性、肝脂肪化診断におけるUGAPの有用性を者の併用によりNASHならびにprogressive NASH の効率的な層別化が可能で、高精度なprogressive NASH診断予測モデルの構築に成功した。本成果は、肝生検適応や治療方針の判断への応用も期待される。
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