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消化管疾患の診断と治療のための病変部計測システムの確立とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K08406
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関川崎医科大学

研究代表者

眞部 紀明  川崎医科大学, 医学部, 教授 (50403572)

研究分担者 春間 賢  川崎医科大学, 医学部, 教授 (40156526)
鎌田 智有  川崎医科大学, 医学部, 教授 (50351888)
岡 潔  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 上席研究員 (80354661)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード内視鏡 / 病変サイズ / 計測装置 / 病変部計測システム / 消化管疾患 / イメージプロセッサ / 内視鏡下計測装置
研究開始時の研究の概要

内視鏡医療において病変の大きさの把握は極めて重要であり、各種消化管疾患の治療対象の明確化、治療に伴う病変の大きさの変化を評価するには、内視鏡観察時に併行してその大きさを正確に把握する必要がある。しかしながら、現状ではそれを満足し得る測定方法は開発されていない。本計測システムは、距離が変化すると受光量が変化する特性を利用し、イメージプロセッサにより病変までの距離が自動的に算出され、その距離に応じて計測用グリッドの座標を演算する。本システムが臨床応用可能となれば、病変を観察しながらその大きさを瞬時に正確に把握することができ、治療対象の明確化や治療効果を客観的に正確に把握することができる様になる。

研究実績の概要

消化器内視鏡医、看護師、学生、内視鏡業務に関与しない会社員に対し、病変サイズが明らかな20症例の上部消化管内視鏡写真を供覧し、そのサイズを解答用紙に回答させた。全症例を正答した際を100点とした際の全対象の平均は34.2±13.9点であり、正答率は病変サイズと有意な負の相関関係(r=-0.77)を認め、サイズが15mm以上では有意に正答率が低下した。識別指標の検討ではマイナス値を示す症例は、いずれも内視鏡画像内に大きさの対照となり得るものがなかった。一方で識別指標の比較的高い症例は内視鏡画像上にスコープの一部が映っていた。消化器内視鏡医のサイズ評価の正答率は必ずしも高くなく、サイズの大きな病変で低下した。特に、内視鏡観察時に大きさの対照となり得るものがない場合はその判定に苦慮しており、今後客観的な計測装置の開発が望まれることが判明した。その後、動画を用いて同様な検討を行い、静止画で得られた結果とほぼ同様な結論が得られた。
以上の結果から現在、内視鏡観察時のボタン操作により、画面にサイズの指標となる目盛りが組み込まれる様に改良した機器を開発し、一部修正している。装置開発中の施設に赴き協議を重ね、臨床の現場に合致した装置に修正する予定であったが、コロナ感染蔓延が影響し、リモート会議を繰り返し行ったため、研究の進捗がやや遅延している。また、検討を行っていく際に、食道胃接合部のバレット粘膜の面積測定の必要性も出てきた。今後、研究を滞ることなく進めていく上で同分野に詳しい秋田大学・理工学部の長縄明大教授にも研究に加わって頂き、プロトタイプの測定装置を完成させ、実臨床の内視鏡診療に応用し、その正確性を検討していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

静止画および動画を用いて、実臨床における病変計測の正確性について検証し、その欠点を補うため計測装置による評価が重要であることを証明した。現在、内視鏡観察時にボタン操作により、画面にサイズの指標となる目盛りが組み込まれる機器の開発およびその修正が概ね完了している。本来であれば、開発中の施設に赴き直接意見交換すべきであるが、コロナ感染の影響もあり、リモート会議を繰り返し行っていたため、当初の予定より機器開発、修正がやや遅れた状況となった。今後は新たに秋田大学・理工学部の長縄明大教授にも研究に加わって頂き、研究を滞ることなく進めていく予定である。

今後の研究の推進方策

今後、修正した計測機器を実際に内視鏡検査下に臨床応用し、病変のサイズ計測の正確性ならびに、これまでの目視の評価の欠点を補うことができるか検討をしていく。さらに、食道胃接合部のバレット粘膜の面積計測が臨床上極めて重要と考えられる様になってきたため、今後は新たに秋田大学・理工学部の長縄明大教授にも研究に加わって頂き、研究を滞ることなく進めていく予定である。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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