研究課題/領域番号 |
19K08407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
中村 徹 久留米大学, 医学部, 講師 (30341332)
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研究分担者 |
増田 篤高 久留米大学, 医学部, 助教 (40647872)
安倍 満彦 久留米大学, 医学部, 助教 (70624518)
鈴木 浩之 久留米大学, 医学部, 助教 (70817832)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | NASH / 肝硬変 / CD34陽性細胞 / 細胞療法 / 肝線維症 / 肝再生 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはこれまでに肝硬変に対するCD34陽性細胞移植による肝再生治療に関する基礎研究から臨床研究まで行ない、治療効果を報告・検証してきた。現在、日本医療研究開発機構の支援を受け、C型肝硬変に対する肝再生医療について多施設共同非盲検無作為化試験が鋭意進行中であるが、線維化を伴ったNASH肝硬変に対するCD34陽性細胞を用いた肝再生医療研究はない。本研究ではNASH誘導モデルマウスに対しCD34陽性細胞移植を行い、抗線維化・肝再生促進作用を有するか否かを検討する。さらに間葉系幹細胞を用いた同系統疾患モデルに対する細胞移植効果の有用性が先行して報告あることから、CD34陽性細胞移植効果との違いも評価する。
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研究成果の概要 |
本研究はNASHモデルマウスに対しCD34陽性細胞を用いた細胞移植療法を検討した基礎的研究である。NASH肝硬変モデルマウスにおいて移植したCD34陽性細胞は肝内に生着し、移植細胞数依存性に肝線維化の抑制のみならず、肝再生の促進、抗アポトーシス作用を認めた。その機序として炎症微小環境としたIFN-αを介してCXCL10を抑制することで、Tリンパ球やマクロファージ、NK細胞の肝臓への遊走を阻害していることが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝硬変の動向として、食生活の欧米化に伴い非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に伴う肝硬変が増加すると考えられている。本研究はNASHを誘導するモデルマウスを作製し、NASHモデルマウスに対しCD34陽性細胞を細胞移植し、現在進行中の臨床研究「C型肝硬変に対する肝再生医療」をNASH肝硬変患者にも適応拡大可能の可否について検討した。NASH肝硬変患者に対し、本邦においては間葉系幹細胞を用いた基礎及び臨床研究の報告が散見されるものの、CD34陽性細胞を用いた肝再生医療研究の報告は国内外になく、学術的・社会的意義は極めて高いものと考えられる。
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