研究課題/領域番号 |
19K08418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
深澤 光晴 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任講師 (00377508)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膵癌 / EUS-FNA / 個別化医療 / 次世代シークエンス / 腫瘍免疫療法 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 免疫チェックポイント / 抗PD-1抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、膵癌・胆道癌を対象に、従来のTMB(tumor mutational burden)による治療効果予測のみならず、癌腫瘍抗原を網羅的に検索し、実臨床で使用するEUS-FNAや胆道鏡下生検組織を用い、TMB以外の治療効果予測による膵癌・胆道癌の腫瘍免疫療法の可能性を模索する。
1. 切除組織、EUS-FNAや胆道鏡下生検組織など臨床検体からレーザーキャプチャーマイクロダイゼクションを用いて正確に腫瘍/非腫瘍部の核酸を抽出する。
2. 次世代シークエンサーによる免疫チェックポイント関連因子の網羅的探索を行い、膵癌で腫瘍免疫療法に応答する因子を同定する。
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研究成果の概要 |
膵癌の予後改善のためには治療標的の同定および個別に対応した治療薬の選別が重要となる。本研究では近年登場した分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤など膵癌の新規治療法選択に重要なEUS-FNA検体の解析について検討した。必要なEUS-FNAの検体量はDNA3ng以上であり、それを達成するために迅速病理が有用であった。遺伝子解析の結果、FDAで認可されている分子標的薬のマーカーとなる遺伝子異常は20%に認め、実臨床で使用されているFOLFIRINOXのマーカーとなりうるHRR関連遺伝子の異常は14%の症例にみられた。また、予後に関連する遺伝子異常の解析も可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌の予後延長に期待が持たれる個別化医療であるが、その障害となりうる組織採取において、膵癌で通常行われるEUS-FNAという検体採取法で遺伝子解析が十分可能という結果を得た。本研究からも治療標的になりうると考えられる遺伝子異常が多数得られたが、今後は検索する遺伝子の範囲を適正化し、さらなる精度の向上を検討する足掛かりとなった。
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