研究課題/領域番号 |
19K08448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
芝田 渉 横浜市立大学, 医学研究科, 客員准教授 (00435819)
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研究分担者 |
金子 裕明 横浜市立大学, 医学部, 助教 (20760078)
前田 愼 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40415956)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 胃癌 / 未分化癌 / 分化型癌 / 混在癌 / 不均一性 |
研究開始時の研究の概要 |
胃癌は世界で年間70万人が死亡する癌であり、特に日本ではその罹患率が高く、毎年約5万人が胃癌で死亡している。胃癌の進行と癌の組織学的不均一性には大きな関連があることが推測され、その獲得メカニズムを明らかにすることは、胃癌進展を抑制する対策となりうると考えられる。本研究における胃癌における不均一性とは分化型胃癌において未分化型成分が混在してくると仮説を立て、検証を行う。まず、早期胃癌内視鏡切除検体における臨床病理学的検討を行う。胃癌臨床検体異種移植モデルによる腫瘍細胞バンクの構築を行う。さらに、臨床検体、細胞を用いて、ゲノムエピゲノム解析を行うことにより、その不均一性のメカニズムを解析する。
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研究成果の概要 |
早期胃癌では純粋分化型癌が多いが、進行癌では未分化成分を含むようになるため、癌はその進展とともに分化型癌から未分化型癌へ変化すると考えられている。一方で、早期癌でも未分化成分のみの例も存在する。未分化混在早期癌の臨床病理学的検討では腫瘍径は純粋分化型でやや大きく(16.1mm vs 24.4mm)、SM浸潤癌が多かった(12.2% vs 45.7%)。未分化組織のマーカーとしてE-cadherinの染色は、純粋未分化例では癌細胞で欠損している例が多かったが、混在例では発現が減少しているものの、欠損している例はほとんどなかった。胃癌における未分化癌の発生には異なる経路が存在することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃癌の不均一性は胃癌の進行と関連しており、早期癌においても予後不良の因子と考えられている。本研究では早期胃癌においても、未分化成分の混在がその深部浸潤と関連する可能性を示した。また、未分化成分の出現には、分化型から発生するものと、未分化型として発生する経路があり、進行癌における治療法の選択にも考慮が必要である可能性が示唆された。
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