研究課題/領域番号 |
19K08469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
土谷 博之 鳥取大学, 医学部, 准教授 (00403402)
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研究分担者 |
坂部 友彦 鳥取大学, 医学部, 助教 (50639747)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | lncRNA / ミトコンドリア / オートファジー / マイトファジー / 放射線抵抗性 / GABARAP / SOD2 / NEAT1 / 長鎖非コードRNA / 肝細胞がん / 治療抵抗性 / 癌幹細胞 / 肝細胞癌 / ネクロトーシス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、NEAT1によるOXPHOS制御の検証と、これを介したhepCSC制御 メカニズムの解明である。さらにこのメカニズムに基づいた、新たな治療法の開発も目的としている。具体的には以下の項目について検討する。 1 NEAT1によるUCP2発現抑制を介したOXPHOS活性化の検証 2 NEAT1によるOXPHOS制御を介したhepCSC制御メカニズムの解明 3 NEAT1誘導hepCSCにおけるメタボローム解析 4 ヒト肝細胞癌組織におけるNEAT1・OXPHOS関連酵素・UCP2の発現と病態解析
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研究成果の概要 |
本研究によりNEAT1は、オートファジーの一種であるマイトファジーを誘導することで、放射線によって障害を受けたミトコンドリアの除去を促進していることが明らかになった。これによって肝細胞がんにおいて、がん幹細胞の特徴の一つである放射線抵抗性が、NEAT1によりもたらされていることが示唆された。さらにこのメカニズムには、オートファジー誘導因子であるGABARAPと、ミトコンドリア特異的な抗酸化酵素であるSOD2が関与していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な技術的進歩によって、近年、放射線治療の改善が進んでいる。肝細胞がんに対する放射線治療は現在のところほとんど行われていないが、このような技術革新の結果、症例数が今後増えていくのではないかと想定されている。本研究では肝細胞がんにおける放射線抵抗性誘導メカニズムの一端を解明した。今後、この成果を基に、放射線治療効果予測の診断法の開発といった、応用研究への発展が期待できる。また肝細胞がんは、高い効果を持つ治療法がほとんどないことから、今回の研究成果を基に放射線治療効果のさらなる改善を図ることで、肝細胞がん患者へさらなる治療選択肢をもたらすことが期待できる。
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