研究課題/領域番号 |
19K08477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
熊谷 洋一 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (80611087)
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研究分担者 |
立川 哲彦 地方独立行政法人埼玉県立病院機構埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 病院 腫瘍診断・予防科, その他 (10085772)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | AI / エンドサイトスコピー / 血管新生 / 超拡大観察 / 病理診断 / エンドサイトスコピーシステム / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
Endocytoscopy system(以下ECS)とは細胞の観察が可能な超拡大内視鏡である(500倍-1000倍)。現時点でECSの最大の目標は生検組織診断の省略である。細胞レベルでの悪性診断はこれまで病理医が担ってきたが、内視鏡医でも行える時代が到来する。本研究の目的は内視鏡医をサポートするECS診断のためのDeep learning AIの開発である。また100倍程度の低倍率で観察される食道の微細血管構造は食道表在癌の深達度と相関している。この血管形態の変化はまさに食道癌の発癌初期の血管新生そのものである。本研究のもう一つの目的は血管形態変化のメカニズムの解明である
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研究成果の概要 |
Endocytoscopy system(以下ECS)は細胞レベルまで拡大可能な超拡大内視鏡である。これにより組織表面の細胞観察が可能になり生検診断省略が可能であるが、内視鏡医をサポート可能なDeep learning AIを作成した。今回作成したDeep learning AIによる診断精度はAUC=0.92、正診率92.1%であり、初心者内視鏡医2名の正診率を大きく上回り、エキスパート内視鏡医と同等であった。今回作成したDeep learning AIは内視鏡医の診断を補助可能である。 またChM-1、VEGFを免疫染色することで食道癌深達度による血管形態変化のメカニズムを解明した
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ECSは生検診断省略を目標としており、それにより病理医の負担軽減、医療費の削減を目標としている。しかし、ECSを用いた診断は病理組織の確認なしに治療方針決定が行われることになるため誤診により不必要な治療が行われる可能性がある。これを防ぐためにも信頼に足る診断サポートシステムの開発が必要であった。今回作成したDeep learning AIは初心者内視鏡医の診断精度を大きく上回り、熟練した病理医による診断と同等であったことより臨床に応用可能なレベルに到達したと思われる。 血管新生の研究では今回血管形態変化の説明として可能なメカニズムの1つが確認できた。
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