研究課題/領域番号 |
19K08488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
齋藤 成達 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (20467484)
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研究分担者 |
中村 匡徳 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20448046)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 流体力学 / 有限要素法 / 冠動脈血流 / 数値流体力学 / 血流解析 / 0次元モデル / 冠血流 / プラーク進展 / 壁面せん断応力 / 冠動脈CT / 虚血性心疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
虚血性心疾患の診断は冠動脈造影に基づいた形態評価が主流であったが複数の臨床研究により形態診断のみでは不十分であることが示され、プレッシャ―ワイヤーを用いた機能的狭窄度の評価(FFR(Fractional Flow Rereserve)測定)が広く行われている。しかしながらプレッシャーワイヤーによる冠内圧測定は侵襲性を伴い少なからず合併症を生じるリスクがある。我々は境界条件を工夫することにより汎用のワークステーションでも解析可能なアルゴリズムを開発した。CFD解析結果に流線、壁面せん断応力を加えることによりハイリスク病変の検出、将来のプラーク進展を予測可能とすることを本研究の目的とする。
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研究成果の概要 |
冠動脈の虚血を診断するための指標として,冠血流予備量比(FFR)が用いられているが侵襲的である.HeartFlow社に代表されるように,数値流体計算(CFD)を用いて非侵襲的にFFRを推定する試みがなされているが複雑で時間もかかる、本研究ではMurrayの法則、分枝の出口血管径の3乗比に基づいて血流を分配し,出口流量境界条件を決定するという方法でFFRを推定することを試み,末梢血管抵抗を電気回路抵抗としてモデル化した。末梢血管抵抗を表す0次元モデルを導入することで,末端に狭窄を持たない血管に対して適切な流量分配をすることが可能であることが分かり計測値に近いFFRを推定できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究では冠動脈狭窄を非侵襲的に測定するアルゴリズムの一方法を新しく考案し検証を行った。本手法を用いると現在はスーパーコンピューターで数時間かかる演算が汎用のワークステーションで数十分で可能になる。計算の正確性や実臨牀データとの比較は今後の課題であるが、本手法の発展により日常診療で即日報告可能な形で冠動脈の機能的な狭窄度が算出されるため実臨床でも使用可能となることが期待できる。
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