研究課題
基盤研究(C)
本研究は心臓突然死の主な原因である心室細動(VF)の発症リスクをゲノムレベルから評価することを目的とする。そのためにVF・心肺蘇生後の患者から得たゲノム試料を全エクソン解析(WES)とゲノムワイド関連解析(GWAS)により網羅的にVF発症に関連する変異・バリアント・多型(SNPs)を抽出する。さらに人工知能(AI)を利用し各バリアントやSNPs、臨床情報がVF発症リスクに最大となるの組み合わせを同定し、その点数(Polygenic Risk Score)を算出する。最終的には突然死リスクを評価できるGene panelの開発を目標とする。
我が国の院外心停止は年間で7万人超認め多くが心室細動/心停止(VF/CPA)である。中~高齢の心臓突然死の原因の多くは虚血性心疾患と推定されるが、若年者の原因は明らかではなく遺伝的異常も原因と考えられる。このような原因不明の心室細動(idiopathic VF: IVF)の遺伝学的要因は、これまで未解明であった。本研究では合計184人のVF/CPA蘇生後患者に対して、網羅的遺伝子解析を実施しその原因と考えられる遺伝子異常について調査した。その結果15%の患者において心臓血管疾患や筋疾患に関連する病的あるいは病的の可能性がある遺伝子バリアントを有していることが判明した。
突然の心室細動による心事故は若年者、働き盛りの成人に多いことから、社会や家族におよぼす影響は計り知れない。心臓突然死リスクの一つとして、遺伝学的異常を示すことで患者本人のみならず家族における突然死リスクを評価することが可能となる。特に若年における未診断あるいは原因不明の突然死を予防できることの社会的意義は大変大きい。
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