研究課題/領域番号 |
19K08510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 睦生 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (90431642)
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研究分担者 |
東口 治弘 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (40436358)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | CXCR7 / 心不全 / 心筋梗塞 / リモデリング |
研究開始時の研究の概要 |
β遮断薬の心保護作用はGPCRの副経路とも言われるβ-アレスチン経路の活性化が担っている。GPCRのひとつであるCXCR7 は、この経路を特異的に活性化する受容体であるがその心臓における役割は不明である。本研究では「心筋梗塞後リモデリングにおけるβ-ア レスチン偏向性受容体CXCR7の機能解明」を目的として、各細胞種特異的CXCR7遺伝子欠損マウスを用いて心筋梗塞後心臓を解析する。
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研究成果の概要 |
ケモカインレセプターであるCXCR7は、beta-アレスチン経路のみを活性化する偏向性受容体であるが、心臓におけるその役割は不明であった。 心臓を構成する細胞を網羅的に解析するためにscRNAseq解析を施行した。結果、CXCR7は血管内皮細胞に発現は低く、心筋細胞で高いことが分かった。次に細胞特異的遺伝子欠損マウスを作成したところ、やはり心筋細胞特異的CXCR7遺伝子欠損マウスで心不全が増悪した。CXCR7はERKの活性化が伴うことが細胞実験によって示唆され、マウス心臓やヒト不全心においても同様の結果であった。CXCR7は心筋細胞において心保護的に働くことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては、以下のような新規の発見があった。 ①心臓においてCXCR7の発現量は高く、とくに心筋細胞がその首座になっていること、②心筋細胞内に発現するCXCR7が心筋梗塞に対して保護的にはたらくこと、③CXCR7がERKを介して心保護的に働くこと、④ヒト心臓においても同様の心保護効果が期待されること、である。心不全治療の標的分子として応用可能性が見いだされた。
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