研究課題/領域番号 |
19K08534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
栗原 由紀子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (80345040)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | GPCR / エンドセリン / 希少疾患 / エンドセリンA受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年ヒトにおいて、Mandibulofacial Dysostosis with alopecia (MFDA;脱毛を伴う顎顔面骨形成不全症)の一部に、class A GPCRであるエンドセリンA受容体(ETAR)遺伝子異常が発見された。我々はその一塩基変異モデルマウス等の作成とin vitroの実験から、機能獲得変異であることを見出しているが、その構造変化と機能の関係を動力学シミュレーションを用いて解明する。 また、モデルマウスを用いて、Gq/11 を介したGPCRシグナルの異常活性化が肺高血圧、脂肪細胞異常、腫瘍形成などの疾患発症に与える影響とその機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
ヒトの脱毛を伴う顎顔面骨形成不全症の一部に、GPCRであるエンドセリンA受容体 遺伝子異常が発見され、我々はその一塩基変異モデルマウス等の作成と薬理学的実験を施行し、機能獲得変異であることを見出した。その1アミノ酸変異によってどのようにして機能獲得するかを動力学シミュレーションを用いてその構造変化から明らかにした。303番目のグルタミン酸からリジンへの変異ではヘリックス間の水素結合が消失することでアロステリックにリガンド結合部位の状態を変化させ、129番目のチロシンからフェニルアラニンへの変異ではNa-waterポケットを縮小させることにより、親和性を上げ機能獲得したと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顎顔面骨形成不全症は希少疾患であるが、その原因遺伝子のエンドセリンA受容体はGPCRであるので、その変異による疾患発症メカニズムを明らかにすることは、生体で重要な役割を果たしているGPCR一般の活性化メカニズムを解明に大きく貢献することになる。これにより、薬剤の3-4割を占めるといわれているGPCRの創薬に貢献する。
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