研究課題/領域番号 |
19K08549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
楠本 大 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70571727)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 血管老化 / 細胞老化 / 人工知能 / 畳み込みニューラルネットワーク / 新規評価指標 / 細胞形態 / Deep-SeSMo / 血管内皮細胞 / 動脈硬化 / 薬剤スクリーニング / 深層学習 / 抗老化 |
研究開始時の研究の概要 |
近年わが国でも動脈硬化を基盤とした心筋梗塞や脳梗塞への罹患率は上昇している。動脈硬化の進展において、血管内皮細胞の細胞老化が重要であることが近年数多く報告されている。本研究では、近年大発展を遂げている深層学習の技術をの用いて、細胞老化をを抑制できるような薬剤の開発を行い、動脈硬化を抑制可能な薬剤開発を目標としている。本研究の遂行により、動脈硬化のみならず、加齢関連疾患や老化などを抑制可能な薬剤開発につながる可能性もある。
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研究成果の概要 |
昨今、加齢関連疾患の病態において細胞老化が重要な位置付けを占めていることが報告されている。特に、血管内皮細胞の老化は様々な臓器の病態進行に重要であることから、新規の治療標的であると考えられる。本研究では、人工知能技術の一つである畳み込みニューラルネットワークを用いて、細胞形態を指標として血管内皮細胞の老化度合いを定量的評価する技術(Deep-SeSMo)を開発した。Deep-SeSMoは分子生物学的ラベルを用いることなく、簡単な顕微鏡撮影のみで細胞老化が評価可能であり、ラベルフリーで薬剤スクリーニングが実行可能である。同システムを用いることで血管老化を抑制する候補化合物を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では畳み込みニューラルネットワークを用いて、細胞老化の程度を高い精度を持って定量的に評価可能であることが判明した。従来、画像解析を用いて疾患細胞を分類することは可能であったが、本研究では学習済みモデルを用いて確率分布に従って出力を行うことで、その病的中間状態に対して定量的な連続評価を可能にしたことは新規性が非常に高い。本技術は、病的細胞評価方法の基盤的技術となる可能性があり、さらなる発展が期待される。また血管老化による臓器障害は今後もさらに増加することが予想されることから、本技術を用いて血管老化抑制薬の探索が進むことが期待される。
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