研究課題/領域番号 |
19K08556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中島 康弘 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (20565585)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ヒト遺伝子変異 / 分子生物学 / ゲノム医学 / 動脈硬化 / 遺伝子変異 |
研究開始時の研究の概要 |
CSRPは心血管疾患に関わるLIM proteinの一つで、CSRP1,2はマウスモデルでの動脈硬化形成への関与、CSRP3は心筋症を来すヒト遺伝子変異が知られる。近年のゲノム解析データから、CSRPでもヒト遺伝子変異が検出されるが、変異がきたす分子機能異常や疾患発症への影響については不明である。本研究では、各種分子生物学的手法を用いて、in vitro、in vivoでのCSRPおよびそのヒト遺伝子変異体の分子病態、疾患における意義を検討する。
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研究成果の概要 |
CSRP1のLIMドメインに存在するヒト一アミノ酸変異の分子機能異常を検討し、トランスクリプトーム解析(RNA-seq)によりin vitroにおいて遺伝子発現制御に異常を来す事が示された。疾患との関連の指摘のないデータベース上のヒト一アミノ酸変異においても有意な機能異常を有するものがあり、疾患の遺伝的要因となる可能性がある事が示唆された。RNA-seqにおいてSRFやGATAのターゲット遺伝子の発現制御へのCSRPの関与がプロファイル上確認され、同変異はその一部に異常を来した。分子機能異常が示唆される他のCSRPのヒト一アミノ酸変異も含め、病態生理への影響につき詳細な検討が必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CSRPおよびCSRP1ヒト一アミノ酸変異による遺伝子発現制御についてin vitroでの網羅的遺伝子発現解析(RNA-seq)を行い、関連因子との協調的転写調節におけるCSRPおよび同LIMドメインの構造の重要性を示したとともに、意義が不明なヒト一アミノ酸変異においても分子機能異常を示すものがあることの実例を示した。遺伝子の一アミノ酸変異は分子機能上の多様性につながっており、疾患に影響するのはどのようなものであるのか、またどのような形で影響するのかについて分子生物学的側面を含め詳細に検討することが、疾患における遺伝的素因を理解していく上で重要であることを示唆した。
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