研究課題/領域番号 |
19K08591
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
片岡 明久 帝京大学, 医学部, 准教授 (70758143)
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研究分担者 |
片桐 さやか 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60510352)
芝 多佳彦 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (90802306)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 感染性心内膜炎 / 口腔内細菌 / バイオインフォマティクス / 細菌学 / 遺伝学 |
研究開始時の研究の概要 |
感染性心内膜炎の原因となる因子はこれまで多く報告されているが、その中でも観血的な歯科治療や外科手術が約25%も含まれると報告されている。従来までの感染性心内膜炎の診断や細菌解析方法は培養技術を主に用いられてきた。しかしながら、特に口腔内には難培養性の細菌種が多く生息し、約700菌種以上の細菌が生息するとされており、従来の方法では原因細菌種を特定することは不可能といえる。したがって、培養技術に依存しないバイオインフォマティック手法法を用い、発症に対する口腔内細菌の関与や細菌叢組成と機能遺伝子組成を網羅的な細菌学的・遺伝子学的手法で証明及び解明することを本研究の目的としている。
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研究成果の概要 |
感染性心内膜炎の診断は①心臓超音波検査を用いた疣腫や弁の破壊所見と➁細菌学的に血液培養で陽性になることである。COVID-19に感染拡大伴う発熱症例の診療フローが変わったため、統計学的な検討が可能なほど十分な症例登録が得られなかったが、症例報告により次世代シーケンサーでのゲノミクス的な手法を用いて唾液、血液、手術で摘出された弁検体と古典的血液培養での原因菌の一致を得た。これにより血液培養に変わり、感染性心内膜炎の原因菌学の診断が可能であることが示唆できた。 発熱のため抗菌薬が事前に投与された血液培養陰性症例に対しても、本手法で初期の病勢を見逃さす診断でできる可能があると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感染性心内膜炎の診断は①心臓超音波検査を用いた疣腫や弁の破壊所見と➁細菌学的に血液培養で陽性になることがあげられているが、診断前に発熱のため抗菌薬が投与されいる症例などでは②血液培養が陰性になることがあり、診断が遅れ初期の病勢を見逃す可能性がある。 しかし、本研究によりゲノミクス的な手法を用いて細菌学的な診断が可能であることが分かった。現在、超小型次世代シーケンサーの登場により、低コスト、短時間のサンプル調整、シーケンス時間も数時間で行うことが可能となり、ノートパソコンに差し込むだけで解析も可能となったため、本研究の技術を応用し日常診療に還元できると考える。
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