研究課題/領域番号 |
19K08607
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 俊 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90464510)
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研究分担者 |
鈴木 康仁 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70769596)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Neurturin / 喘息 / 気道アレルギー / 神経栄養因子 / 2型炎症 / 気道炎症 / Artemin / neurturin / 気管支喘息 / 気道リモデリング / アレルギー性気道炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
神経栄養因子の一種neurturin(NTN)は神経活性作用を有する物質で,近年神経細胞のみでなく炎症性刺激により免疫細胞からも産生されることが明らかとなっている.喘息モデルマウスの検討ではTh2型の気道炎症や気道過敏性,気道リモデリングへの関与が報告されている.しかしこれまでNTNの喘息病態における臨床的な役割については解明されていない.事前の検討では治療中の喘息患者の誘発喀痰上清中のNTN濃度は気道リモデリングに対する抑制的な関与が示唆された.本研究では成人喘息患者を対象とし血清中または誘発喀痰中のNTN濃度を検討し,増悪予測としての有用性,発作中の動態,リモデリングにおける役割を検討する.
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研究成果の概要 |
神経栄養因子は近年全身組織での発現や神経保護作用以外の役割が解明されている。神経栄養因子の一つであるNeurturin(NRTN)についてはマウスの研究では喘息などのアレルギー性気道炎症への関与が報告されていた。本研究では喘息患者から採取した誘発喀痰を用いて、喀痰中のNRTN濃度を測定したところアトピー型喘息で高濃度であったり、喀痰中の好酸球や呼気NO濃度、分子的な検討では喀痰中IL-5やIL-13との有意な正の相関を認めるなどヒトにおいても2型炎症との関連が示唆される結果であり、さらに喀痰中のMMP-9と負の相関を認め気道リモデリングとの関連も示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経栄養因子は当初中枢神経組織の成長や維持に関連する物質と考えられていたが、近年全身組織における同物質の発現やその役割が解明されている。 本研究では喘息患者から採取した誘発喀痰を用いて、神経栄養因子の一つであるNeurturin(NRTN)の喀痰中濃度を測定しアトピー型で高濃度で、喀痰好酸球や呼気NO濃度、分子的な検討では喀痰中IL-5やIL-13との有意な正の相関を認めるなど2型炎症との関連が示唆され、さらに喀痰中のMMP-9と負の相関を認め気道リモデリングなどとの関連も示唆された。今後NRTNの気道リモデリング抑制効果などが予想され、新たな喘息治療のターゲットとなりうる可能性がある。
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