研究課題/領域番号 |
19K08622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡邊 広祐 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50644291)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 非小細胞肺癌 / EMT / 血小板 / 原発性肺がん / 薬剤感受性 / 肺がん / 分子標的薬 |
研究開始時の研究の概要 |
血小板は大腸がんや乳がんにおいて上皮間葉移行(EMT)を誘導し、浸潤・転移、血管新生を促進する。一方、EGFR遺伝子変異陽性肺がんでは、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)に対する耐性機序としてEMTが報告されている。 この研究では、血小板によるEMT誘導やEGFR-TKI感受性への影響を分子メカニズムまで含めて検証する。また抗血小板薬のEMT誘導やEGFR-TKI感受性に対する効果も検討を加える。 肺がんと血小板の関連に着目した研究はほとんど行われておらず、世界に先駆けて血小板の新たな役割を明らかにし、血小板を標的とした新たな治療への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
血液中の血小板はがんの浸潤・転移おいて重要な役割を果たしおり、大腸がんや乳がんにおいて上皮間葉移行(EMT)を誘導し浸潤・転移を促進することが報告されている。血小板が、がんの薬物療法の感受性にどのように影響するのかは分かっておらず、本課題では、肺がんの薬剤感受性における血小板の役割を明らかにすることを目的として血小板を肺癌細胞株と共培養をする系を確立した。共培養により、癌細胞の形態変化、CDH1発現低下、VIM発現上昇が認められ、EMT誘導と考えられた。EMTはEGFR阻害薬耐性機序の一つと考えられているため共培養による耐性化を検証したが、十分な再現性をもった耐性化誘導は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血液中の血小板は、上皮間葉移行(EMT)と呼ばれる変化をがん細胞に誘導することで、がんの浸潤・転移に重要な役割を果たしいる。本課題では血小板が肺癌細胞にもEMTを誘導することが確認されたが、EGFR阻害薬という肺癌で広く用い用いられている薬剤の効果への影響は認められなかった。肺癌の治療薬には他にも多くの薬剤があるため、今後他の薬剤を含めた解析が望まれる。
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