研究課題/領域番号 |
19K08627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
水野 圭子 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (50531414)
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研究分担者 |
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 小細胞肺癌 / 治療抵抗性 / マイクロRNA / MCMファミリー / ドラッグリポジショニング / CRISPR-Cas9 |
研究開始時の研究の概要 |
小細胞肺癌の治療においては、初期治療の反応は概ね良好であるが、多くの症例が経過中に治療抵抗性を獲得し、再発・遠隔転移をきたす。治療抵抗性となった症例に対する治療法は限定的であり、患者の生命予後は極めて不良である。 本研究では治療抵抗性を獲得した小細胞肺癌の臨床検体を用いて、小細胞肺癌細胞において活性化している分子経路を探索・検証する。小細胞肺癌の治療抵抗性の分子機序を明らかにする事が、本疾患の新規治療法の開発に繋がると考えられる。
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研究成果の概要 |
小細胞肺癌(SCLC)は高悪性度かつ難治性癌であり、その予後は極めて不良である。 治療抵抗性に至った小細胞肺癌患者の剖検検体から、マイクロアレイを使用してmRNA発現シグネチャを同定した。癌と正常肺組織間での比較を行い、癌組織でアップレギュレートされた遺伝子を抽出し、その中から細胞周期経路に関与するMCMファミリー遺伝子に焦点を当て研究を進め、治療抵抗性SCLCの治療標的になる可能性があることを確認した。またRNA配列解析によりmicroRNA発現シグネチャーも作成した。今回、治療耐性を来したSCLC検体を元に導き出した結果は、治療抵抗性を獲得した小細胞肺癌の分子病因の解明の一助になると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小細胞肺癌は高悪性度かつ難治性癌であり、一次治療に抵抗性になった患者では再発、遠隔転移を来たし、その予後は極めて不良である。明確な標的分子も同定されていないため分子標的薬の適応もない。最近注目されている免疫チェックポイント阻害剤についてもその有効性はいまだ限定的であると言える。今回の研究では、通常は採取が困難である治療耐性をきたした小細胞肺癌検体を元にメッセンジャーRNAならびにマイクロRNAのプロファイルを明らかにした。さらに治療抵抗性小細胞肺癌の治療標的となる可能性がある分子の一つも解明した。これらの研究は、治療抵抗性を獲得した小細胞肺癌の病因解明の一助になると考える。
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