研究課題/領域番号 |
19K08640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
本田 尚子 国立感染症研究所, 品質保証・管理部, 協力研究員 (40600911)
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研究分担者 |
深澤 秀輔 国立感染症研究所, 品質保証・管理部, 主任研究官 (10218878)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 抗酸菌 / GC-MS / 揮発性代謝産物 / VOC / 呼気 / 抗結核薬 / MAC / 薬剤耐性 / 非結核性抗酸菌 |
研究開始時の研究の概要 |
非結核性抗酸菌症は増加傾向にあり、日本では結核以上に患者がいることが明らかとなっている。ヒト-ヒト感染せず進行が緩やかであるが抗菌薬が効きにくい場合もある。本研究では、呼気や痰から抗酸菌の揮発性代謝産物をGC-MS(ガスクロマトグラフーマススペクトル)装置により分析することで、初期の抗酸菌症の診断を補助し、抗菌薬が効いているか分析することを目的とする。さらに匂いのもととなる代謝経路を明らかにする。
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研究実績の概要 |
結核ワクチン M. bovis BCG株と非結核性抗酸菌 M. smegmatisの揮発性代謝産物(VOCs)をシリカモノリスに吸着させ、ジクロロメタンで抽出しGC-MSで測定した。 測定データをMS-DIALによりピーク同定し、特徴的な成分をMetaboAnalystにより抽出した。全卵を含む小川培地、無機塩類で作成するSauton培地、BSAを含む汎用される7H10培地で比較した。Methyl phenylacetate, Methyl p-anisate, Methyl nicotinateは結核菌に特徴的なVOCsであり、ワクチン株のBCG Danish株からは検出されないとされていたが、Tokyo株の主要なVOCsであることが分かった。また匂い合成に関わると推定されている2種のメチル基転移酵素の候補はいずれのワクチン株にもコードされていた。BCGを増殖させた7H10プレートにストレプトマイシンやリファンピシンを添加すると、添加後に発生するこれら3つの 匂いは顕著に減少したことから、増殖に伴って発生する匂いと考えられ、抗結核薬の効果の有無の指標になることが示唆された。 非結核性抗酸菌症は病状の進行の予測が困難であり、抗菌薬を服薬しても、効果が出ているのか判断が難しい。また喀痰から菌が検出できるとも限らない。肺MAC症の原因菌の1つであるM. avium compleからはMethyl phenylacetateが検出されたと報告されているので、呼気から匂いを検出することで、抗菌薬の効果の有無を推測できる可能性が示唆される。 シリカモノリスを不織布で包んでマスクの内側に固定し、6時間着用したところ、多数のピークが検出されたがMethyl phenylacetate等は検出されなかったことから、既報通り非感染者にはない、もしくは十分に少ないことを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究時間の確保が予想に反して困難となり遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
BSL-2におけるGC-MS使用環境が整い次第、非結核性抗酸菌や呼気のVOCs、感染マクロファージのVOCsを測定していきたい。
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