研究課題/領域番号 |
19K08647
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
安尾 将法 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (20402117)
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研究分担者 |
花岡 正幸 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20334899)
北口 良晃 信州大学, 医学部附属病院, 助教(診療) (40447751)
曽根原 圭 信州大学, 医学部附属病院, 助教 (40647260)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 早期肺癌 / 治療 / アブレーション / 動物実験 / 診断 / 超細径内視鏡 / 気管支鏡 / 屈曲可能ガイドシース / 末梢肺野小結節 |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌の分子標的治療は、採取した組織を用いた遺伝子変異の有無等を確認する必要があり、気管支鏡検査で、確実に組織を採取する必要性が高まっている。 確実な組織採取には太い内視鏡と太い生検鉗子を用いることが必要である反面、気管支の選択は不十分となり、病変への到達が悪くなる。 本研究は、組織を確実に採取するため、太径気管支鏡に超細径内視鏡を挿入し病変を直視→生検鉗子による組織採取を試みるものである。
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研究実績の概要 |
本研究は元来は超細径の内視鏡の性能を上げた新規開発超細径内視鏡と屈曲機能付ガイドシースを用いた末梢肺野小病変の確定診断を第一の目的としていた。この進捗状況によっては同様のデバイスを用いた末梢肺野病変の焼灼を目的としたアブレーションデバイスの開発とその有効性を検証するための、動物を用いた実証実験を行うとしていたが、現在は研究の軸足を後者に据えて研究を継続している。 これまでも記載してきたことであるが、本研究はコロナ禍の影響を大きく受けた。デバイスの作成を担う日本ライフライン社とのデバイスの実機の確認が対面でできなかったこと、動物実験を行う施設が兵庫県神戸市や福島県郡山市であるが、実験の遂行努力はしたものの、年に1回程度しか実施できなかった。 このような実情のため進捗は大幅に遅れているが、今年度は福島県郡山市のふくしま医療機器開発支援センターにてブタを用いた末梢肺野の焼灼実験を行った。当初は焼灼用カテーテルと超細径内視鏡を一つのデバイスに乗せることも検討されたが、焼灼と高精細な画像の両立が困難であったため、より臨床に寄与すると考えられる焼灼デバイスの開発に注力することとなった。焼灼前後でブタ肺のCT画像を撮像でき、今回は同一の焼灼条件で2頭のブタに対して焼灼を行い、2週間後に肺のCTを撮像した後に肺を摘出し、焼灼の程度について画像的、病理組織学的な検討を行った。結果、有害事象は起こっていないと考えられ、病理学的な結果と併せて焼灼用デバイスはほぼ完成したと考えられた。再度ふくしま医療機器開発支援センターで豚肺を用いた焼灼実験を行った後に臨床応用の方向で検討することとなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
いわゆるコロナ禍の3年間、対面での研究の実施が大幅に制限されたこと、資材の到着などが予定よりも遅れたことなどから、年に1度程度しか動物実験に臨むことができず、研究打ち合わせ→実験→結果の検証→再検討という基本的な研究のサイクルを回すことが困難であったため。次年度はこのような制約が少なくなると考えられ、少しでも研究成果を挙げたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度が繰り越し後最後の一年間であるため、本研究については治療デバイスの開発に的を絞りたいと考えている。ガイドシースを使用し、焼灼部位を末梢超音波などを用いて確認可能としており、汎用性はあると考えている。次年度で動物実験を完了させ、実施できていなかった学会発表なども行い、今後の研究へ発展させていきたいと考えている。
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