研究課題/領域番号 |
19K08664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
川田 一郎 慶應義塾大学, 保健管理センター(日吉), 准教授 (00327503)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 悪性胸膜中皮腫 / オルガノイド / 薬剤感受性 / Precision medicine / MET遺伝子 / 個別化治療 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性胸膜中皮腫(malignant pleural mesothelioma; MPM)に対する新たな治療法の開発は喫緊の課題である。MPMの研究が発展せず、効果的な治療法がみいだされない原因の一つは、有効な臨床応用モデルが確立されていない事である。申請者は、3次元的にin vitroでつくられた臓器であるオルガノイドを用いた悪性胸膜中皮腫モデルの樹立に成功した。本研究は、MPMのオルガノイドモデルを用い、MPMの病態解明、治療法の確立、個別化医療への応用を目的とする。生きたMPM細胞にガイドされる新たなPrecision medicineの道を開きたい。
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研究成果の概要 |
本研究は、予後の厳しい悪性胸膜中皮腫(malignant pleural mesothelioma; MPM)患者への新たな治療薬と個別化治療への臨床応用を目的としている。有効な臨床応用MPMモデルとして、三次元的にin vitroでつくられた臓器であるオルガノイドの樹立に成功した。樹立したオルガノイドによるゲノムシークエンスにてMPMに特異的な遺伝子変異が判明した。RNA-seqのデータから主成分解析PCAを行い、MPMは、肺癌、正常肺胞、気道上皮とは異なる分布を示した。MPMからのオルガノイドライブラリーの構築が可能となりつつあり、病態解明の有効なツールとして確立されつつある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子シグナル伝達経路を標的とした新たな治療探索のため、樹立したMPMオルガノイドでRNA-seqを用いてその分子異常の把握に努める。そして、MPMにおけるMETシグナル経路異常などの生物学的意義を検証する。これにより、治療に伴うMPMの分子進化を把握し、化学療法や免疫治療に対する耐性化機序などを同定できる可能性がある。正常細胞からも樹立できるという利点から、正常細胞への毒性を考慮に入れた患者毎の薬剤スクリーニング系の構築の可能性がある。一人一人の患者の治療効果予測にオルガノイドモデルを用いることで、Precision Medicineへの応用が期待される。
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