研究課題/領域番号 |
19K08666
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
金子 由美 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50646669)
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研究分担者 |
荒屋 潤 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | TOLLIP / 特発性肺線維症(IPF) / 遺伝子多型 / 環境因子 / アグリゾーム / アグリファジー / IPF / 特発性肺線維症(IPF) |
研究開始時の研究の概要 |
TOLLIP遺伝子多型がIPFの発症や予後の規定因子であることが報告されている。TOLLIPはTLRシグナル制御に関わるだけでなく蛋白凝集体の選択的オートファジー分解のアダプターとなることが報告されている。不十分なオートファジー分解がIPF病態に関与するため、TOLLIP発現低下が自然免疫応答だけでなく喫煙などのストレス時の蛋白凝集体分解(アグリファジー)の制御により細胞運命を規定し、IPF病態に関与する可能性を考えた。本研究ではIPF肺組織でTOLLIP発現を確認し、分離培養細胞やマウスモデルにおける細胞老化と細胞死、筋線維芽細胞分化、肺線維化進展でのTOLLIPの役割を明らかにする。
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研究成果の概要 |
TOLLIPはTLRシグナル制御に関わるだけでなく、蛋白凝集体(アグリゾーム)選択的オートファジー(アグリファジー)においても重要な役割を果たしている。不十分なオートファジーはIPF病態に関与することから、TOLLIP発現低下が喫煙などのストレス時の蛋白凝集体蓄積を介して細胞運命を規定し、IPF病態に関与する可能性を考えた。免疫組織染色の結果、IPF肺の気道上皮ではTOLLIP発現が低下していた。分離気道上皮細胞を用いた検討では、TOLLIPのノックダウンは喫煙による細胞死、蛋白凝集体蓄積を促進した。TOLLIP低下によるアグリゾーム蓄積、細胞死亢進がIPF病態に関連する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TOLLIPの役割を、自然免疫応答や蛋白凝集体制御による細胞運命の規定の点から明らかにすることで、IPF病態の理解と解明が進み、治療法開発はのみならず、予防についての新たな観点の発見につなげられる事も期待される。
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