研究課題
基盤研究(C)
食塩摂取は高血圧の発症・維持に重要な因子であるが、食塩量と血圧上昇の関係は個々の人によって異なる。この原因の一つとして妊娠中の母体ストレスが胎児に痕跡として残るメカニズムが想定される。実際先行研究では一つの経路を明らかにすることを得た。この経路について、さらに詳細なメカニズムを解明し、それによって治療可能性について検討する。
妊娠時の悪環境は胎児に成人後にも残る遺伝子制御上の影響を残し、妊娠中の過度な低栄養やストレス反応は成人後に様々な疾患を引き起こす。本研究ではこれらのストレスによって血圧制御中枢である視床下部だけでなく、腎臓での尿細管での食塩再吸収調節因子が先天的に変化し,食塩感受性高血圧の発症原因となりうることが示された。
胎児期の母体へのストレスが、成人後の高血圧発症の原因になりうることを示し、さらにその原因となりうる機序の解明につながる成果をえた。今後研究を進めることにより、現在ほとんど原因のわかっていない高血圧の発症の原因を明らかにし、新しい治療の解明に繋がると考えられる。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 4件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件)
日本内科学会雑誌
巻: 109 ページ: 2191-2198
内科
巻: 126 ページ: 363-366
J Am Soc Nephrol.
巻: 31 号: 4 ページ: 748-764
10.1681/asn.2019080804
Journal of Clinical Investigation
巻: 130 ページ: 4152-4166
10.1172/jci134431
International Journal of Molecular Sciences
巻: 21 号: 12 ページ: 4433-4433
10.3390/ijms21124433
BMJ Open Diabetes Res Care
巻: 8 号: 1 ページ: e001501-e001501
10.1136/bmjdrc-2020-001501