研究課題/領域番号 |
19K08688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
林 香 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60445294)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ポドサイト / DNA損傷 / エピゲノム / DNAメチル化 / 老化 / DNA損傷修復 / 慢性腎臓病 / 腎老化 / エピゲノム変化 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者がこれまで腎糸球体ポドサイトを中心に検討し報告してきた、腎臓エピゲノム変化と慢性腎臓病(CKD)との関連を示唆する結果(JCI 2014, Kidney Int 2015)、およびそれらエピゲノム変化とDNA損傷修復環境との関連性を示唆する最近の研究成果に基づき(Cell Rep 2019)、本研究では、腎老化および腎老化をベースとして発症するCKDの病態における、ポドサイトのDSBおよびエピゲノム変化の役割を、ポドサイト特異的DSB誘導マウスおよび腎生検検体を用いた検討により明らかにするものである。
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研究成果の概要 |
本研究により、ポドサイトにおけるDNA損傷がDNAメチル化などのエピゲノム変化を惹起し、持続的なポドサイト形質の変化がもたらされることにより、腎臓病病態に関与することが明らかになった。また、ヒトサンプルを用いた臨床研究の結果、ポドサイトDNA損傷の程度は、腎生検サンプルや尿中脱落細胞を用いて評価することが可能であり、ポドサイトDNA損傷やDNAメチル化変化は、蛋白尿や腎予後に関連する新規マーカーとして有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会を背景とした、高血圧や糖尿病増加に伴う慢性腎臓病(CKD)が増加していることから、老化に伴う変化を理解することは重要である。老化の本質として、DNA損傷やエピゲノム変化の蓄積が重要であることが知られており、本研究では腎臓の老化を理解するためにポドサイトDNA損傷や随伴するエピゲノム変化について検討した。その結果、ポドサイトDNA損傷は、老化のみならず多くのCKDに共通して認められる現象であり、新規治療標的、予後予測マーカーとして有用である可能性が明らかになった。
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