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全ゲノム解析システムを用いた常染色体優性多発性のう胞腎の腎障害悪化因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19K08695
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

甲斐 平康  筑波大学, 医学医療系, 講師 (60510138)

研究分担者 佐藤 孝明  筑波大学, 国際産学連携本部, 特命教授 (30225958)
山縣 邦弘  筑波大学, 医学医療系, 教授 (90312850)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 交付 (2020年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード常染色体優性多発性嚢胞腎 / 全ゲノム解析 / 常染色体優性多発性のう胞腎 / 遺伝子解析 / 腎障害悪化因子
研究開始時の研究の概要

常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の腎機能悪化に関連する進展因子や予後に関わる背景、最適な治療は未だ十分な知見があると言えない。遺伝子診断に関しても未だ研究段階であり、安価で汎用性が高くかつ迅速正確な遺伝子診断を行うことは困難であり、社会的ニーズも高い。我々はすでに170名を超えるADPKD患者の前向きコホート研究を実施しており、本研究にて実施する次世代超ハイスループットヒト全ゲノム配列解析システムを用いることによって腎機能悪化因子の同定、hypomorphic変異の有無、新規に簡便なPKD遺伝子診断の確立、トルバプタン有効例と非有効例の差異などを解明しADPKDの診断治療に寄与する。

研究実績の概要

本研究の進捗状況
・ADPKDは最も頻度の高い遺伝性腎疾患である。嚢胞増大に伴う腎組織の障害に伴い腎機能が悪化すると考えられているが、①兄弟間で腎嚢胞、肝嚢胞の進展が大きく異なる症例、②兄弟間の年齢差が3歳差であるのにも関わらず一方は透析に至り他方は腎機能がほぼ正常な症例、③兄弟(一卵性双子)間で腎容積が小さい症例がむしろ腎機能が悪化している、など嚢胞の進展だけでは腎障害の説明が不可能な症例が本コホート研究解析対象に含まれている。これらの症例の全ゲノム解析により新たな腎障害進展因子が発見される可能性が高い。
・近年次世代型シークエンサー(NSG)などの目覚ましい進化によって分子遺伝学の分野が急速に発達し診断や治療に反映されつつあり、社会的ニーズも高い。今回次世代超ハイスループットヒト全ゲノム配列解析システムを用いることによりPKD遺伝子変異の実臨床像を明らかにするのみならず、PKD遺伝子以外に病状の進行に影響を与えると考えられている未知のmodifier gene(遺伝子X)を明らかにすることが大きな目的である。
・我々の研究グループは、200例を超える大規模なADPKD患者の前向きコホートが継続中であり、経時的な腎機能悪化速度、腎容積の増大速度などの解析必要な臨床情報に加えてゲノム採取も行っており、大規模な遺伝学的解析を行うことが可能な状況である。
・まずはトルバプタン治療例30例に対しNGSを用いた全ゲノム解析を実施した。全例にてPKD1,PKD2の診断が可能であり、25例がPKD1変異であった。またPKD1変異ではtruncatingとNon truncating変異の識別も可能であり、約半数はこれまでに報告されていない遺伝子変異が見つかった。現在さらなる症例の蓄積と効率の良い遺伝子診断法の開発を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

NGSによる全ゲノム解析にてPKD遺伝子変異の診断が可能であることを明らかにした。サンプル数を増やすことや効率の良い診断法を開発することが今後必要である。

今後の研究の推進方策

最終年となるため引き続きADPKDに対する遺伝子解析、臨床背景との関連を調査する。就職遺伝子の探索、効率の良い診断方法を確立し、コホート症例の遺伝子診断を着実にすすめていく。

報告書

(1件)
  • 2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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