研究課題/領域番号 |
19K08703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前 伸一 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点助教 (50749801)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | iPS細胞 / 尿管芽 / 腎臓 / 拡大培養 / ヒトiPS細胞 / オルガノイド |
研究開始時の研究の概要 |
現在までのところ、ヒトiPS細胞から尿管芽への分化誘導方法は、申請者らを含めて2グル ープから報告されているが(Taguchi A., 2017; Mae S., 2018)、いずれも生体内の尿管芽で認められるような分枝形態形成がほとんど起こらない。そこで申請者は、尿管芽では常に内腔が存在しながら分枝が起こることに着目し、ヒトiPS細胞から内腔を有する尿管芽オルガノイドを作製する方法を確立し、分枝が起こらない問題点の解決に至っている。本研究では、その成果を発展させ、尿管芽オルガノイドの形成過程における詳細な分子メカニズムと尿管芽の幹細胞である先端細胞の特性の解明を行う。
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研究成果の概要 |
我々は、胎生期の腎前駆組織である尿管芽をヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)から選択的に作製する方法を開発し、幾度も繰り返される分枝形態形成を行うことにも成功している。本研究では、分枝形態形成における組織幹細胞である尿管芽先端部(tip)細胞を選択的に誘導し、拡大培養する方法を開発した。そして、拡大培養した尿管芽tip細胞から大量の尿管芽オルガノイドを再生する方法を確立した。また、拡大培養にはNFkBシグナルが重要であり、拡大培養によって腎発生分化段階が進むことも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのところ、尿管芽の分枝形態形成における組織幹細胞である尿管芽tip細胞を選択的に拡大培養し、大量の尿管芽オルガノイドを作製する方法は確立されていない。したがって、本研究の成果は新規性および進歩性に優れている。さらに、拡大培養によって発生分化段階が進んだ腎組織を作製可能になることで、腎臓発生機序の解明が進展し、iPS細胞を用いた先天性腎尿路異常の病態解明に貢献することが期待される。
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