研究課題/領域番号 |
19K08713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
栗原 勲 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (90338038)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ミネラルコルチコイド受容体 / 腸管 / 糖代謝 / 糖尿病性腎症 |
研究開始時の研究の概要 |
腸管上皮特異的MR欠損マウス群(Villin-Cre, MR-flox/floxマウス)、腎尿細管特異的MR欠損マウス群(Ksp1-Cre, MR-floxマウス)に対し、糖尿病性腎症モデルとして、①ストレプトゾトシン誘発性1型糖尿病モデル(STZモデル)、②高脂肪食誘発性2型糖尿病モデル(HFDモデル)を誘導し、糖尿病性腎症の発症における腸管MRおよび腎尿細管MRのdifferentialな寄与を評価する。さらに、本研究から得られた知見を基に、糖尿病性腎症への新たな治療戦略の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
腸管ミネラルコルチコイド受容体(以下MRと略す)は、腸管におけるNa吸収を介して生体の血圧調節に重要な役割を果たしているが、糖代謝異常および糖尿病性腎症を含めた臓器合併症への関与については、未解明な点も多い。本研究では、腸管MR欠損マウスを用いて、腸管MRの新たな機能を検討することを目的とした。腸管組織を用いたマイクロアレイ解析では、糖代謝関連因子の発現に変化がみられたが、特定の病態形成への関与を示すことはできなかった。MRの機能亢進モデルとして、MRの新規corepressorであるCasz1の腸管特異的欠損マウスの作出し、現在、このモデルを用いて腸管MRの糖代謝への影響を検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、日常診療において降圧薬として使用されているMR拮抗薬は、高血圧に対してのみならず、心不全や糖尿病性腎症の予後改善効果など多くの病態において、その有益性が大規模臨床研究によって示されている。中でも、末期腎不全患者におけるMR拮抗薬の有益性は特筆すべき知見であり、MR拮抗薬が、腎臓MRだけでなく、腸管MRをも介してその有益性をもたらしている可能性が推察される。これまで、各種疾患における腸管MRの関与については、ほとんど注目されておらず、本研究の成果は、病態解明において新たな視点を与え、各種疾患、特に糖代謝疾患における新規治療アプローチの開発へ、有用な知見をもたらしてくれることが期待される。
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