研究課題/領域番号 |
19K08720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
内許 玉楓 (張 エイ) 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00529472)
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研究分担者 |
河内 裕 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60242400)
福住 好恭 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (20609242)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ポドサイト / Ca2+活性化型陽イオンチャネル / TRPM4 / TRPC6 / Cav3.1 / 蛋白尿発症 |
研究開始時の研究の概要 |
腎糸球体上皮細胞(ポドサイト)の細胞間接着装置であるスリット膜は、蛋白尿の発症を防ぐ最終バリアとして機能している。本研究は、申請者らが蛋白尿発症に関わる分子として新規同定したCa2+活性化型陽イオンチャネルTRPM4のスリット膜の形成、維持の各時期における役割を、ポドサイト特異的TRPM4遺伝子欠損マウスを用いて解析する。また、ネフローゼ症候群モデルにおけるTRPM4修飾薬の効果、臨床応用の可能性についての検討を進める。TRPM4の詳細な機能を解析するために解析次世代シーケンサを用いた発現解析により新規TRPM4関連分子を同定し、その分子機能の解析を行う。
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研究成果の概要 |
蛋白尿の発症を防ぐ最終バリアである腎糸球体上皮細胞(ポドサイト)の機能維持における一価陽イオンチャネルTRPM4の役割を解析した。TRPM4は多くのポドサイト傷害に重要な役割を果たすCa2+チャネルTRPC6の上流の調節因子であると考えられた。TRPM4の機能喪失がTRPC6の発現を促進すること、TRPC6の著明な発現変化がまだ見られないポドサイト初期傷害ですでに、TRPM4の発現が低下していることを見出した。TRPM4の発現低下がポドサイト傷害誘導のinitiation event としての役割を果たしていると考えられる。TRPM4はポドサイト傷害を感知する早期マーカーとして有望である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蛋白尿は、腎糸球体障害を示す臨床所見であるだけでなく、蛋白尿自体が尿細管障害を誘導し、腎不全へと進行させる悪化因子であると考えられている。腎糸球体上皮細胞(ポドサイト)は、蛋白尿の発症を防ぐ最終バリアとして機能している。本研究は、TRPM4がポドサイトの機能維持に重要な役割を果たし、TRPM4の発現低下がポドサイト傷害に関与していることを見出した。TRPM4の発現低下の抑制作用を有する薬剤、化合物がポドサイトの傷害を防ぐ薬物として有効であると考えられる。また、TRPM4はポドサイト傷害を感知する早期診断マーカーとして有用であると考える。
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