研究課題/領域番号 |
19K08722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古橋 和拡 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (50835121)
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研究分担者 |
石本 卓嗣 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (00534835)
前田 佳哉輔 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00836306)
丸山 彰一 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10362253)
勝野 敬之 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60642337)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 腎臓 / 中空糸膜カラム |
研究開始時の研究の概要 |
間葉系幹細胞(MSC)を用いた臨床試験はこの数年で著しく増加している。しかし、MSCを静脈内投与された患者が肺塞栓のため死亡した事例が報告されており、さらなる安全な幹細胞療法の開発が急務である。本研究では、MSCがもつ優れた成長因子・免疫制御因子の産生能力に着目し、細胞を直接体内に投与せず、これらの液性因子を体内に投与できる治療法としてMSC治療用中空糸膜カラムを開発する。これにより細胞による肺塞栓をゼロにできる。その際に、MSCの静脈内投与と遜色ない治療効果をカラムによって得るためには、MSCの活性化が必要であり、MSCを活性化する全く新しい細胞カラムを開発する。
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研究成果の概要 |
間葉系幹細胞(MSC)の臨床応用において、MSCを静脈投与した際の重篤な副作用として肺塞栓がある。本研究ではこの問題点を解決するために、細胞を直接体内に投与せず、MSCから分泌される液性因子のみを体内に投与できるMSC治療用中空糸膜カラム(MSCカラム)の開発を目指し研究を進めている。我々は、カラム内中空糸膜外に充填したMSCに最適な素材を選び出し、無菌的な閉鎖系培養システムを作製した。さらに、この作製したMSCカラムを使用することで、細胞は多くの成長因子を分泌するようになり、細胞を直接体内に投与せずに、治療が可能であることをラット腎炎モデルで確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
間葉系幹細胞(MSC)の安全な臨床応用を目指して、多くの研究者が副作用を減らすために、新たな培養法の開発を試み、自殺誘導遺伝子を細胞に組み込み、幹細胞の性格を調整することに力を注いできた。しかし、私たちはこの問題に対して全く別のアプローチをとる。私たちが考案したのは、再生医学と医療工学の融合による、MSCカラムの開発である。本研究で開発するMSC治療用中空糸膜カラムは、より安全でより効果の高いMSC治療を、より安くより多くの人に供給しうる新たな細胞治療装置として再生医療に新たなフィールドを形成する。
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