研究課題/領域番号 |
19K08737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
常見 明子 日本大学, 医学部, 研究員 (90646035)
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研究分担者 |
上野 高浩 日本大学, 医学部, 兼任講師 (40386008)
阿部 雅紀 日本大学, 医学部, 教授 (70459890)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | PI ポリアミド / 糖尿病性腎症 / PIポリアミド / プロテインS / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
肝臓や内皮細胞で産生されるプロテインSは、抗血液凝固因子以外に、炎症やアポトーシスを抑制し、糖尿病と糖尿病性腎症の改善に重要な役割を持つが、糖尿病患者の血中では低下している。本研究ではプロテインSの転写活性を選択的に増加させて蛋白発現を増やすピロール・イミダゾール(PI)ポリアミドを分子設計および合成し、培養肝細胞等においてmRNAおよび蛋白の発現に対する効果を確認した後、共培養にて培養膵β細胞や腎メサンギウム細胞に対する保護効果を検討する。次いで糖尿病マウスにPIポリアミドを投与し、マウスの血糖値の改善や膵β細胞のアポトーシスの抑制、腎糸球体に対する保護作用について検討する。
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研究成果の概要 |
遺伝子制御薬であるPIポリアミドをマウスプロテインSの転写調節領域において、負の転写調節領域であるAP-1の結合部位に、その結合をブロックするようにデザイン、合成して、培養細胞と糖尿病マウスにてその効果を検討した。マウス培養肝細胞(NTCT1469細胞)において、PIポリアミドは、プロテインSの発現を増加させた。糖尿病マウスの血糖値やグルコース負荷試験等では、十分な効果は認められなかったが、腎臓組織においては、糸球体でのメサンギウム細胞の増殖を抑制した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病性腎症は透析導入原因疾患の第一位を占め、多くの医療費が投じられているが、未だ有効な治療法は確立していない。今回、プロテインSの負の転写調節領域に、PIポリアミドを設計、合成し、実験を行ったところ、培養細胞での転写活性を上昇させ、マウス腎臓での線維化に関わる遺伝子や、糸球体でのメサンギウム細胞の増殖を抑制したことにより、新たな治療薬としての可能性を示した。
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