研究課題/領域番号 |
19K08739
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
坪井 直毅 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50566958)
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研究分担者 |
湯澤 由紀夫 藤田医科大学, 医学部, 教授 (00191479)
丸山 彰一 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10362253)
林 宏樹 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (10378086)
勝野 敬之 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60642337)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 抗好中球細胞質抗体 / 血管炎 / 血栓性微小血管障害症 / 白血球 / 血管内皮細胞 / バイオマーカー / 接着因子 / ANCA関連腎炎 / 血栓性微小血管症 / 半月体 / インテグリン / スカベンジャーレセプター / 腎生検 |
研究開始時の研究の概要 |
急激な腎機能低下を示す好中球細胞質抗体(ANCA)関連腎炎、血栓性微小血管症(TMA)に対する組織診断は、血管障害を背景とする大量出血のリスクを伴う。本研究は、腎糸球体毛細血管障害を対象に腎生検の代替となる新規非観血的診断法開発を目的とし、尿中白血球発現タンパクCD11b、CD163および血管内皮細胞発現タンパクCD106レベルの国内複数の腎疾患患者コホート患者試料を用いたバリデーション、臨床的疾患活動性指標・腎組織所見との関連分析 (臨床観察研究)と、疾患モデル動物を用いた基礎医学研究両面から、尿中候補分子のANCA関連腎炎、TMA診断・病勢判定指標としての有用性を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では国内施設で組織診断時に収集されたANCA関連腎炎患者尿中のCD11b、CD163値と、腎組織所見、尿蛋白、腎機能、腎予後との関連を検討した。尿中CD11b、CD163はともに、半月体型カテゴリーに分類される患者群で有意に上昇し、半月体形成率や半月体内のCD11b陽性、CD163陽性白血球集積数ともそれぞれ有意に相関していた。治療後の腎予後に関しては、尿中CD163値は未寛解あるいは腎機能障害が重度となった患者群で診断時にすでに上昇していた。しかしながら診断時の両分子の尿中計測値と腎機能低下率には、多変量解析において有意な関連は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果から、尿中CD11b、CD163両者は、ANCA関連腎炎の糸球体炎症、特に白血球の集積を反映する有用なバイオマーカーであることが示唆された。ANCA関連腎炎は短期間に重篤な経過を示すことの多い疾患であるため、測定時間が短く、非侵襲的に腎組織所見を推測できる本検査法は、組織診断が躊躇される高齢者や状態の悪化した患者、出血のリスクが高い患者、あるいは組織診断体制が整っていない発展途上国においても臨床的価値が高いと考えられる。
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