研究課題/領域番号 |
19K08742
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
鈴木 民夫 山形大学, 医学部, 教授 (30206502)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | モデルマウス / アトピー性皮膚炎 / メラニン代謝 / マクロファージ / メラニン / 炎症後色素沈着 / 肥満細胞 / ヒスタミン / melanin / melanocyte / inflammation / mouse / pigmentation |
研究開始時の研究の概要 |
患者のQOLを著しく低下させる露出部の炎症後色素沈着(PIH)について、我々は独自で開発したヒト型皮膚を持つ遺伝子改変マウス(hk14SCF Tg-HRMマウス)を使用して、PIHモデルマウスを作成し、その病態解析を集学的に行うとともに、病態に基づいた新規治療法の開発とこれまでの既存の治療法についてその有効性を検証する。
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研究成果の概要 |
露出部の炎症後色素沈着(PIH)は、患者のQOLを著しく低下させるにもかかわらず、その病態が解析されておらず、有効な治療法も確立されていない。そこで、我々はヒト型皮膚を持つ遺伝子改変マウス(hk14SCF Tg-HRMマウス)を使用して、PIHモデルマウスを確立した。そして、PIHの病態を化学的、免疫組織学的、電子顕微鏡的に解析したところ、主原因は真皮に滴落したメラニンの代謝速度が遅い事、その代謝の中心的な役割を担っているのが一部のマクロファージであることを明らかにした。 我々のPIHモデルマウスの確立が今後PIH研究の飛躍的発展のきっかけになることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アトピー性皮膚炎などの各種皮膚炎症性疾患において、まずはその炎症をコントロールすることが重要であるが、病勢が治まったのちに残る炎症後の色素沈着(PIH)については、有効な治療法もない。顔面や頚部、手背等の露出部位に見られるPIHは、患者のQOLを著しく低下させ、時には社会活動も大きく障害する。特に若年者においては、健全な精神的発育を阻害することすらありうる。本研究の大きな成果であるPIHモデル動物の確立は、PIHの病態解明を飛躍的に躍進させ、今後の新規治療法の確立の大きな原動力になりうると考えられる。
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