研究課題/領域番号 |
19K08749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
国定 充 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (80566969)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 紫外線皮膚発がん / 多段階発がん / Xpa-ノックアウトマウス / 炎症 / 次世代シーケンサー / 全エクソーム解析 / 紫外線皮膚発癌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画は紫外線発癌における多段階発癌の全容について明らかにしようとするものである。マウス動物実験において慢性長期間に紫外線を照射し、その経過で時系列に採取したDNAより次世代シークエンサーを用いて全癌遺伝子および癌抑制遺伝子に対して解析を行い、どの時期でどういった遺伝子発現の上昇が認められるかを検討する。また色素性乾皮症モデルマウスのXpaノックアウトマウスを用いて同様実験を施行して野生型と比較して如何に相違があるかの検討も加える。最後にヒトの皮膚腫瘍病理組織検体においてマウスで得られた実験結果の再現があるかの検討を行う。
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研究成果の概要 |
Xpa-ノックアウトマウスと野生型マウスにUVBを照射して腫瘍を形成させ、その腫瘍組織を用いてエクソーム解析を行い、NMSCの網羅的な体細胞遺伝子変異解析を行った。結果として、Caretaker型のがん抑制遺伝子の変異が野生型と比較してXpa-KOで特異的に多く検出された。変異パターンとしては殆どの遺伝子がUV signature mutationを示し、さらに最も顕著にみられた現象として、DNA鎖の転写鎖と非転写鎖で体細胞変異の数を比較したところ、野生型においては非転写鎖に、Xpa-KOにおいては転写鎖に体細胞変異が優位にみられる「偏り」(strand bias)が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
紫外線発がんの仕組みについてはその始まりのDNA損傷という部分と最終的に皮膚腫瘍になった時点での遺伝子変異の種類などが分かっていたが、その途中の段階が全く明らかになっていなかった。大腸がんのような所謂多段階発がんのシステムが紫外線発がんでも同様に存在し、その途中経路、特に遺伝子変異の全容を把握することによって、発がんが生じる前に予防的介入等の目印として活用できる可能性が出来るため、今後の同様研究の礎となるような学術的意義および社会的意義があると考える。
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