研究課題/領域番号 |
19K08787
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉崎 歩 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40530415)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | B細胞 / 強皮症 / 自己免疫 / 超微量タンパク分析 / マイクロフルイディクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではSScにおける自己抗原反応性B細胞の機能解析を行う。自己抗原反応性B細胞はSScにおいて重要な役割を果たしていることが強く示唆されているにも関わらず、直接的な役割は明らかとなっていない。この理由として第一に挙げられるのは、患者から得られる自己抗原反応性B細胞は生体内に僅かしか存在せず、解析出来る細胞数に限りがあるという点である。この課題を医工連携研究によって確立した新しい独自の手法を用いて解決する。本研究によってこれまでブラックボックスであったSScにおける自己抗原反応性B細胞の機能が明らかとなることが期待され、自己免疫疾患全体における新たな病因論を創造出来る可能性がある。
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研究成果の概要 |
B細胞は抗体を産生する役割のみを持つとされてきたが、近年の免疫学の発展により、多様な役割が明らかとされてきている。その中でも特に重要な役割として、B細胞は抗原提示や、抗原刺激に応じたサイトカイン産生を介して、免疫系において中心的な役割を果たすことが示唆されている。本研究では独自のマイクロフルイディクスを用いた新しい測定法を使い、SSc患者より得られた自己反応性B細胞の機能解析を行った。これにより、自己反応性B細胞が血管内皮細胞や線維芽細胞およびT細胞などの免疫担当細胞と相互作用した際に、種々のサイトカインを産生し、SScの病態に深く関与していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SScにおいてB細胞は病態において重要であることが示唆されている。実際に本邦では、B細胞除去療法がSScの治療法として保険適応となっている。しかし、B細胞には自己免疫疾患において炎症を惹起する集団のみならず、感染防御に関与する集団や、炎症を抑制する集団など、様々な亜集団が存在している。このため、現在一般的に用いられている全般的なB細胞除去療法は必ずしも適切な治療とは言えない場合がある。本研究では、SScにおいて病原性を有するB細胞の同定を行ったことで、新たな治療法開発の礎となった。
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